ここからが本番である。さきの分岐を右にとり、100mも行けば、このようになっている。おわかりだろうか。車道であった道が2/3以上崩れ落ち、残った部分も木が覆いかぶさるようにして邪魔しているのだ。
 しかしながらこれが、この付近一般の光景である。[写真:反対側から(1997)]


 その先、引っ掻き傷のように見えていたあたりに至るが、ここは完全に砂利山と化している。少しでも足を滑らせればたちどころに崩落する。そこから見下ろす谷と林道は、そんな狂暴さとは無縁だといいたげな素知らぬ表情だ(1999)。[写真:砂利山を抜けて振り返る(1997)]


 

 分岐から峠までは200mほどだろうか。セオリーどおり、峠は崖崩れることもなく、草に埋もれて存在している(1997)。御覧のように──少々逆光気味であるが───峠から坂内村側の展望は頗る良く、はるかに谷を見下ろす眺めも最高だ。正面に見えるどっしりとした山が金糞岳である。この道が機能しているうちに門入から登ってみたかったとどれだけ思ったことだろう。(写真は1997年のものであるが、この年は初雪に見舞われたおかげで薄が倒れてくれてい、このような展望を得ることができた。1999年にはこの光景も薄と鈴竹に阻まれてしまい、雰囲気はずいぶん変わっていた[写真:(1999)/写真:藤橋村側(1997)])

 さて、眺めで感動できるのはおそらくここまでであろう。ここからはホハレ峠の真骨頂を見ていただくことになる。峠から順に、行けたところまでの写真を列挙する。何も言う必要はあるまい、これがホハレ峠なのだ。


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