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中山峠 (楊枝峠)(なかやまとうげ(ようじとうげ))

【標高】・691m
【行政】福島県耶麻郡猪苗代町〜郡山市
【経緯度】北緯:37°30′22″/東経:140°11′18″
【水系】阿賀野川水系(猪苗代湖)〜阿武隈川水系水上川
【二万五千図】関都:NJ-54-22-15-2 福島15号-2
【五万図】磐梯山:NJ-54-22-15 福島15号 \ S48編
【ツーリングマップル】東北 P23 6-G・N

 地形図を見ると、磐梯熱海自動車道のトンネル上に国道49号とは別の中山峠がある。カッコ書きで楊枝峠。この道は中世には会津と仙道(中通り)とを結ぶ道として、また近代に入ってからは会津若松城と隣国の二本松城とをつなぐ二本松街道として栄えた。古くから楊枝峠であり、中山峠というのは本宮町側の中山宿を意識した別名と考えられる。(参考・無明舎出版「東北の街道」)

■編集者のコメント

 西側から。苅屋沢を通っている時にちょうど地元のおばあちゃんに出会い、楊子峠が通れるかどうか尋ねてみた。応えはあまり芳しくない。峠までは何とか行けるかも知れないけど、向こう側が草ぼうぼうでだめだろうという話。「骨折りになんべえ」とさえ言われてしまうが、「うーん、とりあえず峠まで行って考えます」と言って、道を教えていただいて別れる。
 とりあえずこの道を真っ直ぐ行けば、自動車道と並行に走るようになる。そして自動車道がトンネルになる直前に高架をくぐれば反対側に砂利道。もう少し具体的に言えば磐梯熱海高架トンネルの19、20、21のどれかを潜ればいい訳だ。潜った先は砂利道で、脇の林には少々怖いお顔の不動さんが自動車道を睨んでござる。道はすぐに自動車道と離れて森の中に入り、しばらく行くと沢の増水によって道が大きく欠損している。この先からが荒れ荒れだ。勾配もきつく、沢状になった道の押し上げはかなり大変なものがあるが、途中には湯殿山の碑や一里塚などちょっとした史跡もある。特に一里塚は道を挟んで2つ残っており、道の両脇に作るよう定められた当時そのままの姿を残している。峠直下は予想もしなかったつづら折れ。つづら折れといっても一味違う。車も通ろうかという広い巾の、深さ数mもある堀のような道が、登山道のつづらの勾配で登っていくのである。これはかなり迫力あり。峠から上へ送電線に向かう道があり、この保守のために車が入るのだろう。
 峠より東は道幅があって轍のない、純粋に昔の街道が残る道。大変趣のある道だが、その多くは残念ながらドロドロベチョベチョのぬかるみになっている。鈴鹿山地のように山ヒルがいないのがせめてもの救い。舗装車道へ出る直前に沢で崩されている所があるが、それ以外は道としてよく残っている。またこちら側にも一里塚があり、高さが3mもありそうな立派なものであった。自動車道わきの舗装道に合流し、大きく下って右折、13番の高架を潜って中山駅のすぐ隣の踏み切りに出る。逆から行こうとする場合には自動車道沿いから峠道に入るところで迷いそう。分岐に看板等は一切ない。(2002.8.:ながとみ)

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■関連リンク

・国土地理院地形図閲覧システム:中山峠(楊枝峠)
・国土地理院『うぉっ地図』:中山峠 
・国土交通省空中写真:CTO-76-26-C18-4, 5, 6 / CTO-76-23-C24-4, 5, 6
・旧道倶樂部活動報告書総覧:楊枝峠


西側峠道
 西側の峠道。自動車道と別れてしばらく入ったあたり。(な)

西側一里塚
 上の写真を撮った地点のすぐそばに一里塚。道を挟んだ反対側にもほぼ同じ形で残っている。(な)

峠直下のつづら
 峠直下のつづらを見下ろす。一部はコンクリートで固めてある。(な)

峠
 峠を西側から見上げる。結構な勾配。(な)

東側峠道
 東側には車が入っていない模様で、かつての道がよく残っている。自動車道とはこんな感じで合流するが、目印となるようなものがないので、こちら側から登るのは難しそうだ。(な)


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