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土湯峠 (つちゆとうげ)

【標高】1224m
【行政】福島県耶麻郡猪苗代町〜福島市
【経緯度】北緯:37°39′52″/東経:140°16′02″
【水系】阿賀野川水系高森川〜阿武隈川水系荒川
【二万五千図】安達太良山:NJ-54-22-11-3 福島11号-3
【五万図】二本松:NJ-54-22-11 福島11号 \ S49編
【ツーリングマップル】東北 P24 2-A

 国道115号。であったはずだが現在はその旧道として県道70号に降格。国道の土湯トンネルは自転車・歩行者通行不可であり、自転車は自動的に旧道へ回らされることになる。

■編集者のコメント

 母成峠から下ってきた私(ながとみ)は、たどりついた県道115号の10%超の急勾配を見てかなり鼻タレタ。が、これを乗り越えればあとは普通の道であった。県道に入ってしまえば緩斜面の登りとなり、きつい勾配も少なく静かな峠行を楽しめる。峠までずっと2車線で、温泉街から尾根の切り通し、切り通しからは峠の建物がそれぞれ見える。峠は大変広い鞍部で、逆光でなければすばらしい写真が撮れそうな好展望の地。とはいえ峠のドライブインはつぶれてるし途中のロッヂも廃屋になっているしで、夕方登ると寂しさ満点である。
 峠のちょっと東側に高さ3m近い巨大な石碑。昭和15年10月に建てられたものである。「觀光道路改修記念碑」とあるのでやや?だが、裏を読んで納得。

 『福島猪苗代線十四里ノ間山路奥半ヲ超ユ吾妻鬼面箕輪安達太郎山左右相望ミ巌壑瀑泉ノ奇勝ニ富ム東ハ則チ信達両郡ノ沃野千里一&T219432;西ハ則チ裏磐梯・・・』

 地を抜く四千九十尺のこの峠は、大正10年にはすでに改修の試みが始まっている。この時は測量が行われただけで実現しなかったが、昭和2年に福島猪苗代線改修期成同盟会ができてから活発化し、昭和4年には県道に編入、3年後に起工されている。幅三間三分の馬車道が完成したのは、その七年後のことであった。工費五十二万七千円、工事に当たった人夫は延べ三十七万三千人。

 『・・・前後七年寒暑雨雪ヲ冒シ紆路急坂ヲ除キ竹木ヲ伐去シ巌壁ヲ疏鑿シ蜀道ノ難化シテ夷途トナリ老幼行ク可ク車馬走ル可ク谿山雲煙ノ遊賞運輸生産ノ利便昔日ノ比ニ非ズ人皆昭代ノ隆澤ヲ頌シ呼ビテ観光道路ト曰フ・・・』
 どうやら当時の「観光」という言葉は今とは違った意味合いを持っていたらしい。風光名媚なだけでなく、運輸交通の困難を減じるありがたい道として「光を観る」の道だったという訳だ。
 下りもずっと旧道をたどって。下りながら見える福島市街の展望と、途中にあるわびさびを感じさせる青看板がステキ。国道をまたいでからは照葉樹の森の中となり、ややブラインドカーブが多くなるが、交通量は皆無であって楽しく安全に下れる。現国道は土湯に入るあたりがボトルネック。あの狭さでこの甚大な交通量をさばききれるはずがなく、付近住民はずいぶん迷惑しているに違いない。(2002.8.:ながとみ)

■みなさんのコメント

吉永敬さん:

土湯峠付近は国道トンネル、旧国道(現県道70号)、旧土湯峠の3ルートがあるようです。旧土湯峠へは、猪苗代町側のほうがルートがわかりやすいのですが、送電線に沿って自転車を延々押上げるので、できれば野地温泉辺りで入り口を聞くなどして、福島市側から入ったほうがいいかもしれません。どちら側から登っても、MTBの乗車率は低いと思います。 (2003.04.26.)

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■関連リンク

・国土地理院地形図閲覧システム:土湯峠
・国土地理院『うぉっ地図』:土湯峠 
・国土交通省空中写真:CTO-76-23-C18-20, 21, 22, 23


土湯峠
 広すぎでその一部しか切り取れなかった土湯峠。猪苗代側の眺めがいいのだが見事に逆光であった。(な)

観光道路碑
 観光道路改修碑。(な)

わびさび
 無題。(な)


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