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うまく表現できていないが峠

野沢欠峠

Nosakake-pass

DATA
標高:890m
行政:岩手県安代町
地形図:田山・弘前4号
TM:東北TM P86 2-E
走行:'99.8.


 東北の片田舎にあるこの峠に、私は何故か2度もチャレンジしている。それほど有名な、あるいは行って誰かに誇れるような何かがある訳ではなく、ただ単に中央分水嶺であるから行きたかっただけのことで、そうして私が初めて中央分水嶺を意識して登ろうとした峠であり、かつ一回目は失敗したのだった。そんなこんなで、分別もなくこの峠に肩入れしてしまうのである。

 東側の峠道はほぼ鍋越峠と一致している。一致しすぎて鍋越谷林道からの分岐は不明瞭だ。この付近は枝林道が無数にあり、2.5万図がないと確実に迷う。正解の林道は一応その分岐に標識らしい柱が立っているのだが、完全に風化しているため何という名前なのかわからない。登って行くと赤土も露な伐採跡に出る。この広場の上に峠があるのだが、そこまでの道は「まさかこっちが道じゃないだろ」というような位置にあって、私ははじめ道のない斜面を直登しそうになった。この道らしくない道はすぐに車道巾になり、実際車の轍の跡があったりして、かつては上まで車が入っていたのかも知れぬ。

 峠に着いて初めて気付いたのであるが、この峠もいわゆる「ナルい」峠である。峠とは思えない開けた地形に、枯れた大木や元気な大木がばらばらと立っており、残りの空間を低潅木が埋めている。峰を越える道はけもの道程度のものを含めて無数にあり、どれが本当の道なのか判別し難い。しかしながらこのナルい一帯全てがこれ野沢欠峠なのである。


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