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峠の切り通し
峠の廃道

静狩峠

Sizukari-pass

DATA
標高:200m
行政:黒松内町〜長万部町
地形図:長万部・室蘭9号
TM:北海道TML P21 6-C
走行:'99.8.


 「あのー、すみません、この先の静狩峠に行きたいんですが。」「行けません。」
 おいおい、それだけかよ。
 西側、静狩金山採石場の管理棟での問答。旧道は完全にこの採石場のために使われており、一応断わりを言っておかねばなるまいと思って行ったが上のごとく冷たくあしらわれてしまった。ここまで来るのに何台もの4tトラックに止められ、一台には拡声機で「おーい兄ちゃんどこいくのー。行き止まりだぞー」と叫ばれながらも、それでも来たというのに。なおも喰い下がる私。おっちゃんがしぶしぶ語るには、数年前にバイクが行こうとして、崖崩れで引き返してきたのだそうだ。
 結局、翌日東から越えた。
 東側は峠までごく普通の砂利道である。大きな看板のある国道との分岐から次に分岐が現れたときにはもう峠に立っている。峠そのものはただの切り通し。そして西へは草茫々だがやはり乗って行ける。峠から見えている薮は見た目以上に薄く、その先はきれいに刈られたかのような、背丈の低い雑草が覆っているだけであった。耳取峠のあの実線道を思い出す。楽勝じゃんと思っていると、採石場の隣の谷で左の写真の如くになる。地元の人の話は信用するものである。ここを越え、昨日のおっちゃんに状況報告するつもりであったが、その日は生憎日曜日であった。ちぇ。
 静狩という名前の由来は"sirar-tukari"、岩崖の手前というアイヌ語である。これは国道266号を西からやってくれば誰もが納得してくれるだろう。


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