水沢峠

　西側から峠を越え、水沢にて昼食を買おうとした時に、レジの奥に貼ってあった広報紙によって「すいざわ」であることを知った。「は、『すいざわ』っていうんですねぇ、ここ」「あーそうやで。他所から来られたかな？」てな感じの会話を交わしたのを覚えている。

　西側の林道部分はとてもきれいな静かな道なのだが、登るにつれて沢状に荒れていく。いちど斜面を下って、再び谷底から峠へ登り上げるが、この登山道は細かな登り下りが連続していてじわじわと疲労させられる。赤テープを見失わないよう（地形図とは違う道らしい）。狭い狭い峠からは四日市の遠望が見事。水沢への下りは崩れやすい土砂利道が連続し、林道に出るまでまともに乗ることはできない。ピストンするだけだったら自転車を持っていく利点などまるでない峠である。私は武平峠経由で戻る必要があったから担いでいったのだけれど。

　そうそう、峠では反対側から沢登りしてきたという妙齢の女性2人組がいて、自転車を担いできたことに驚かれてしまった。自転車もどうかと思うが、この気温と天候で沢登りするあなた方もたいがいだと思ったことであった。