丈山乗越

　北摂でいちばん標高の高い峠、と聞かれて即座に答えられるひとはほとんどいない筈である。地形図掲載に限定すれば、はらがたわ峠が約540m。乗越も峠に含めるならば、この丈山乗越が650mで最高所である。

　じゃあ峠と乗越とどう違うんだろう。向うに越えられないのが乗越なのか。そう考えて実験してみたのだが、確かに道然とした道はなかった。峠の向うにある空間は踏み跡があるだけで、無理矢理辿るとそのうち沢になってしまう。その沢を辿って林道に出ることは可能（経験者談）だが、この林道は枝林道の枝林道の枝林道くらいの地点になるので、逆に辿るのはほぼ不可能と思われる。