内山峠

　周知のとおり長野県佐久市と群馬県下仁田町をつなぐ国道である。下仁田側の集落を通る道がかつての内山峠道で、この旧道、じっくり観察しながら走ると実に味があってよい。途中のコンクリート製の橋の脇に、以前に使われていた木製の橋が朽ちつつも残っている。橋の名前と数値は失念したが、欄干にはしっかり「内山峠　○粁米」と刻まれていたりもする。橋の中ほどが腐って抜けているので自転車では通行できないが、これはぜひともチェックしてもらいたい。この木製の橋だけに限らず、この旧道と新道が合流する地点には石橋も残っている。これは無銘であったが、やはり往時の姿そのままの橋である。

　そして一番のポイントは、やはり旧道の峠にある「OUCC看板」であろう。完全に色褪せて真っ白になった看板に、赤いビニールテープで「OUCC　内山峠」と貼られている。これは私の代より２つ３つ上の方が始めはったものであるが、96年に訪れて実物と対面したときには、何故か「RUCC　肉山峠」になっていた。世の中は有為転変である。