■調査 Experiment

ホハレ峠へ続く地形図白道は、「ホハレ林道」というれっきとした固有名詞がついている。昭和59年完成である。川上の集落の手前に付近の地図看板があり、その脇をホハレ林道は出発する。看板は主に夜又ガ池方面を解説するものであり、ここでの目標であるホハレ林道の扱いはぞんざいである。
林道を進むとまず小さな橋で川上浅又川を渡る。対岸にはしたたる水場があり、その向うには小さなお地蔵様もおられる。かつてのこの道の繁栄を見守っていたであろうお地蔵様は見事に苔むしている。その先、道は徐々に高度を上げながら川上浅又谷を溯上していき、視界が開けたその先に見えるのが、旧道が登っていた斜面である(1997)。

途中、右手の谷に砂防ダムが現れる[写真:ダムから後方をふりかえる(1997)]。その解説看板の下にぶら下がっている手書きの看板。初めて見たときには「峠」と「ホハレ峠」が逆ではないかといぶかったものの、先に述べたようにこの関係で正しい。地形図上のホハレ峠はあくまでもただの峠に過ぎないのだ。
|