1999年に最後に行き着いたのは、行程の半分ほどの地点[写真]だった。その先の斜面───すでに「道」ではない───から写したのが、この『ホハレ峠北面』の写真であった。中央のへこみのあたりが新ホハレ峠で、道がうっすらとついているのが見える。これ以上行けば間違いなく命が一つ減る、と悟った私はこの峠道で一泊する[写真]。帰りがけに尾根に上がって見つめた黒谷の光景が印象深い[写真]。


 新道はこのような状況であるので、これを越えることは完全に断念した。この時に道の酷さに閉口して谷底まで下ったとき、意外にも谷底のほうが木の密度が低くて歩きやすいことを知った[写真1写真2]。翌2000年、今度は旧ホハレ峠道である黒谷を辿って門入へ向かうことを考える。


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