■背景 Background

　大阪の我が家にあるサーバーでORJのカウントダウンがあと32日を指している時，実は報告者は，遠く離れた大分県に居た．県下の旧隧道を巡っていたのである．ORJ告知のクライマックスだというのにcron任せにして3日も家を開けるというのも賭けだと思うが．どうしても今行かなければならない理由があったのだから仕方無い．幸いなことに留守中に問題が発生することはなかったようだが，サーバのお守をしてただいたヨッキれん氏に，改めて感謝する次第である．

　その成果の一つとして報告するこの隧道は，ORRの道路調査報告書でも取り上げられており，へなり氏によって最高ランクの5つ星という評価が下されている．報告者は正直に言って，彼の文体は苦手であるのだが，彼の洞察力は確かなものであることを認めざるを得ない．ポータルも坑道ボールトも総石積みの道路用隧道は，全国的に見ても非常に稀な物件なのである．
　惜しむらくは，竣工年が不明であること．役場や地元の郷土史家に問い合わせた事前調査でも竣工年を知ることがはできなかった．こうなると，扁額にそれが刻まれていることに賭けて，現地に赴き「ぶら下がる」しかない．それだけのために3kg近くある特殊装備セットを携えて，大分へ向かったのだった．

　遊びで留守にしてたのかヨ！という諸兄よ，まあ待ちたまえ．話は最後まで聞いてくれ．

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