小野尻隧道(旧道)


 新トンネルの建設に合わせ,道も新たに付け変えられている.西側はトンネル前の駐車スペース(ちょっとした公園になっている)の奥から谷の南面をつたって牧野へと向かっている.すでに舗装されて久しい年月が経っていると思われる古いアスファルトの1.5車線道だ.報告者が訪れた2004年は杉の倒木がひどくて少々難儀させられたが,麓近くには工場やゴルフ場もあって,そこへの連絡道として余生を送っている.道すがらに石碑などの目だった記念物は見られない.

 東側もまた隧道の直前から分岐する.ドラム缶と鎖のバリケードを越えてすぐに善谷橋という名のコンクリート橋.竣工年は不明である(昭和30年代の銘板があったような朧ろげな記憶もあるが,写真を撮っていないということは記憶違いであろう).桧の森を透かして新道を見下ろしつつ,小さなカーブを繰り返して,お寺の背後を回って新道に合流.新道がトンネルに向かう直前にある小ピークに出てくる.こちらにも,道や隧道の完成を記念するものは見られなかった.総じて旧道であるということ以外に見るべきもののない道である.


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