笠取へ −第一回ORJOFFその後−

ORJ#15 単発ルポ 京都府]



■概略 Abstract

醍醐山の峰続きにあった由緒不明の隧道を探しに行ったのが,ORJ名義のOFF会の第一弾だった.この時は隧道だけが目的で,ないと分かった時点で総てが終了したのだが,その後隧道に繋がる第二の道を精査したところ,実はそれがキモだった……というお話である.

醍醐山のぐるりを取り巻く国有林林道が,たった一箇所乗り越えあぐねた峰.それが隧道の拠って建つところだった.執筆後の調査でそれが官行斫伐が始まった直後の国有林道第一期生として作られたものだったことも判明している(実業之日本社「廃道本」参照).

人はどう云うか知らないが,自分にとって忘れられない探索であり報告記事である.調査手法,発見した遺構,誌面レイアウトの割り切り,いずれもターニングポイントとなったと思う.そういえばs9100を使い出して写真に凝るようになったのもこの時からだった.

(日本の廃道第15号掲載)


『麦酒会社北村化学研究所専用電車』橋梁 | 音水森林鉄道 上野林道

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