音更山とユニ石狩岳の間にある点線道の峠。標高が1500m近く、恐らく北海道最高所の峠ではなかろうか。この峠は鞍部ではなく、尾根からひょっこりと飛び出した、小高い地点にある。南側(岩間温泉のある側)のふもとにある音更川本流林道からよく見える。標高差は約700m。
心当たりのある北海道の地形図を調べてみたが、記載されている峠のなかではやはり最高所のようである。それ以外のソースとしては、深田久弥の編纂した「峠」という本の巻尾のリストに北海道最高所として「石狩越」の名前を見かけたことがある。立ち読みしただけで詳細を調べていないのだが、標高2000m超のこの峠、恐らくライマンや松本十郎らが越えたあたりになるのであろう。もしくは大雪山中の乗越のようなところか。(な)
■編集者のコメント
林道と峠道の分岐には大雪山国立公園の大きな看板があるのでわかりやすい。登山道はかつて作業道だったなだらかな道で200up、その後真性登山道で500up。ただし前者はクマザサが深いので、大変なことには変わりない。1000〜1200mを超えた地点からハイマツ帯になり、ここからふりかえる樹林は雄大(のはず。僕は真っ白な霧しか見ていない)。10mもない広さの峠に着くころには、霧も晴れ、360度の眺めが気持ち良かった。文字にできぬとはまさにこのこと。実は北側のポンユニ石狩岳登山口から登ったほうが近く、登山にはこちらがわがよく使われるようだ。ちなみに、上士幌町の商工観光課では東大雪の登山ガイドを配布しているので、この峠を越えたいという人(多分いない)や石狩岳、ニペソツ岳への登山を計画する方はご参考までに。(1999.8.:ながとみ)
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■関連リンク
・国土地理院地形図閲覧システム:十石峠
・国土地理院『うぉっ地図』:十石峠 のあるあたり
・峠名覚書