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雪山乗越(仮称)


  東西に長く延びる峰。その一角に目的の峠がある。峠の東方約?kmには林道が通っている。ここから峰伝いに行けば楽ではないか。そういう発案から、現実には一度もないのに、厳冬季の登山パーティーに参加して峠を目指すことになる。

 峰は鋭い雪のエッジである。難なく峠へ至る。が、実感が湧かない。せめて峠の土でも見たら納得するかと思い、足元の雪を掘るが、「60cmはあるから無理」と止められる。ちぇ。

  帰りはこの斜面を下ることになる。しかも、わざと雪崩を起こして、それに乗って下るという無謀窮まりない予定。「雪崩に巻き込まれたときはクロール・バタフライをすれば助かる」という本の知識を元にそれを試みるが、あまりに斜面が急すぎてほとんど垂直に落下してしまううえ、波乗りのごとくに雪崩の先端に留まっていて、ほとんど意味をなさない。ばたばたと空を切る両手。大丈夫かいなと思いつつもいつのまにか助かっている。

さあこの体験をパソコンに打ち込んでおこう。そう思ってパソコンに向かうが、マウスが煙草の灰だらけで心地悪い(そのパソコン、なぜかMacintoshのそのものである)。まずはマウスの掃除にとりかかる。そうこうしているうちにだんだんと用事が増えてきて、いつまでたっても入力できない。


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