[ORJ#72 勝手に奈良近遺調月報 奈良県]
■概略 Abstract
かつて天誅組が駆け抜け,十津川村民が新天地を求めて旅立っていった峠である.吉野西南部の村々と下界を結んだ道であると同時に,両者を隔てる障壁でもあった−−−今もその気が残っている−−−.
峠そのものは車道林道化されているが,北側にわずかに旧道が残り,天辻隧道道と峠を連絡している.西吉野町永谷の長坂とともに,近代の西熊野街道の姿を伝える貴重な区間である.
(日本の廃道第72号掲載)