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日勝峠 (にっしょうとうげ)

【標高】1020m /(旧道・1106m)
【行政】沙流郡日高町〜上川郡清水町
【水系】沙流川水系沙流川〜十勝川水系ペケレベツ川
【二万五千図】十勝石山:NK-54-22-3-3 夕張岳3号-3
【五万図】御影(みかげ):NK-54-22-3 夕張岳3号 \ S58修
【ツーリングマップル】北海道 P30 5-H

 日勝峠からえりも岬に向かう分水界は国勢地図帳の分水界図には記載されていないのだが、地形的に見ればここも北海道を分断する重要な分水界であるし、なにより分水嶺ノートにしっかりとこのラインが加えられていたので、あえてここも大分水界として紹介する次第。(な)

 日勝峠は国道274号の峠。1000mを超える6つの峠の一つで、日高と十勝を結ぶ重要な交通路。昭和48年に日勝隧道が完成し、それを記念する式典で披露されたという七言絶句碑が峠のあたりにある(隧道開通以前には、車の通れぬ山道がこの峠を越えていたものと思われる)。なお、現在のトンネルはのちに新しく造られたもので、旧隧道はその脇で土に塞がれている。地形図などを見ると西側から峠へ実線道が伸びており、この先に「日勝峠」がある。

■編集者のコメント

 √274の通行止めゲートはずいぶんと奥にあって、どこがやねんというような体をしたウェスタンファームの先にある。また、○合目の看板もこの先から開始。そういえば道すがらの枝林道に16.8%という看板があってたまげたような。しかもダートだったぞあれは。まあいい。道の雰囲気としては、ドライブインのあるあたりまでは単なる国道であるが、この先は沢沿いの狭い谷を行く道になる。清流トンネルや中の沢橋のあたりから5〜6%の看板が現れはじめ、涼しいながらもしんどいいい感じの走り。ただし隧道や覆道の中はことごとく路側帯が狭いので難儀する。浪の沢トンネルをすぎてから意外に高いところを走るようになって、沙流川ははるか下方である。お天道様にも照らされてここがいちばんしんどかったな。このへんが7〜8合目。ここには仮設のトイレがあったが、何年もある代物なのかどうか。8合目付近までは道がでこぼこの部分が多くこれもまた難儀させられる。峠直前のヘアピンはすっぽりとスノーシェルターに覆われており、何故かここでデジャヴに陥る。どこと似てるのかな? 金山ダムへの登りかな? 旧道へはこのシェルターの先で「日勝峠展望園地」という看板が出ているのですぐわかる。「頂上」の看板からさらに100upすれば11合目の旧日勝峠へ。深めの砂利なので難儀するかも知れないが、ぜひとも行ってほしいところ。
 驚いたことに峠には展望台やトイレはおろか水場まであるのである。しかも自然の湧水を利用したものらしい。この渾々と湧く水はいったん小さな池を成してから沙流川の源流となれり。ここにあと3mも溝を掘れば簡単に分水ができてしまいそうなほどに峠のてっぺんにある。残念ながら展望台からの十勝平野はいまいちであった(どうしても山の陰になってしまう)。古い地形図にある東に越える点線道は完全消滅。
 国道の日勝峠東側の下りはなかなか曲者であった。例の狭い路側帯+段差(白線の部分で1cmくらいの段差があるのである)で、ちょっとでもラインを外せばたちまち命が一つ減りそうな道であった。眺めがいいだけによそ見をすると危険。展望台を過ぎればまだいくぶんか走り易くなる。清水側から登ると大変だろうなー。(1999.8.:ながとみ)

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■関連リンク

・国土地理院地形図閲覧システム:日勝峠 
・Mapion:日勝峠 
峠名覚書
・こだわりの分水嶺・分水界特異点


日勝峠
 日勝トンネルの上部、旧日勝峠には日勝峠展望園地という素敵なスペースがあります。(な)

水場
 峠の水場とは思えないほど豊富な流量の水場。いったいどこから湧いてくるのだろう。この水場の背後にはトイレもあり。(な)

水場
 峠に建つ展望台からの眺めよりも、旧道跡を十勝側へ少し下ったところからの眺めのほうが数段よい。(な)

日勝峠
 ついでにこれが旧日勝隧道。日勝峠園地を越える車道(東側へ下る車道)は元から存在しないようで、登山道から隧道へ一足飛びに進んだものと考えられる。入り口にある開通記念碑にも、

 一遏隧道樹海鮮  :隧道一遏し樹海鮮なり
 日勝新途縫嶮旋  :日勝の新途嶮旋を縫う
 陸孤島今化枢要  :陸の孤島 今や枢要と化し
 町民歓喜撼山川  :町民の歓喜は山川を撼す 

 という七言絶句が刻まれているしね。(な)


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