【標高】540m
【行政】山形県東置賜郡高畠市〜宮城県刈田郡七ケ宿町
【経緯度】北緯:38°01′03″/東経:140°17′08″
【水系】最上川水系大滝川〜阿武隈川水系古道川
【二万五千図】二井宿:NJ-54-21-12-4 仙台12号-4
【五万図】上山(かみのやま):NJ-54-21-12 仙台12号 \ S57修
【ツーリングマップル】東北 P34 4-A
国道113号。羽州街道として栄えた金山峠の脇道。当時は難路であったために、地理的に近い高畠藩も参勤交替はこの道をさけて上山に回り、そこから改めて金山峠越の笹谷街道(七ヶ宿街道)を通ったというほどであった。そのかわり江戸へ送る廻米は最短距離のこの峠を越して運ばれていたようだ。
山形から奥羽山脈を越えて外部へ出る峠はいくつもあったが、とりわけ標高の低い二井宿峠は明治に入って整備が進み、関山隧道と並んで冬季も利用できる道として重要視されるようになる。金山峠を差し置いて国道となったのもそんな背景があるためだろう。
■編集者のコメント
湯原から峠まではずっと緩いまま。湯原から低い鞍部が見えているがそこは峠でなく、その奥にもう一つ二つ小さな盆地が隠れている(しかもその盆地の一つはミズバショウの群生地)。谷を行く、峠に登るというよりも、山と山の隙間をうまくつないで越えていくというような感じがする。そうして峠もやはり谷間に広がる平地の一角である。河川争奪があったという説もうなづける地形だ。
旧道は小盆地の縁を欠いて転げ落ちるように下っていく。盆地内からトンネルで下って行く新道とその切り通しがなかったらさぞかし奇異な感覚であったろうと思われる。旧道は一応二車線幅ではあるが8m以上の大型車は通行禁止なうねうね道。下り着いた二井宿の集落には古い旅館や立派な土蔵などが並んでいてちょっとだけ風情あり。(2002.8.:ながとみ)
■みなさんのコメント
■関連リンク
・三上 昭さんの峠行の記録
・国土地理院地形図閲覧システム:二井宿峠
・国土地理院『うぉっ地図』:二井宿峠
・国土交通省空中写真:CTO-76-23-C3A-7, 8
・こだわりの分水嶺・分水界特異点