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参考文献


・銀輪
阪大サイクリング部の第一級資料。毎年一回発行されるツアー記や合宿報告書、随想、部員紹介などで構成される。サイクリングと峠の結びついた資料というのは今のところこれくらいか。
創刊号
わら半紙に青の表紙。創部の翌年に発行されている。創部の頃の活気が伝わってくるいきいきとした文章。この号ですでに矢の川峠が出てくる。
銀輪二号第三部
オレンジの表紙。部員紹介のみ。この年は銀輪をツアー記、随想、部員紹介の三部に分けて発行する予定であったらしい。が、大学紛争が烈しくなってきたため、この第三部だけしか完成しなかったようだ(注:部室には第3部冊しか残っていないが他の2冊は発行された模様)。この後数年間、銀輪の発行は停止される。
再刊記念号
昭和四九年発行。文字通り再刊を記念して作られたもので、全て活字製版で印刷されている。随想やOB寄稿の文章が秀逸。
銀輪'75
非常に厚い。再刊記念号に触発されてか、多くの部員から原稿が寄せられている。
銀輪'76
この頃よりOUCCの永遠の課題「『自由な気質』と『部員の意識』の両立」が問題となってきたようだ。決して「押しつけ」ではない部の雰囲気と、それを享受する側の部員の意識。簡単そうで難しい問題である・・・。
銀輪'78.5
発行が遅れたために78.5という半端なナンバーになっている。北摂(大阪北部)周辺の峠に関する「北摂」が掲載されている。いわゆるコースガイドの"はしり"であり、現在の様子と比較して北摂開発の度合いを知りえたりもする、貴重な資料。
銀輪'80
銀輪'81・'82.2
発行が遅れたため、前回より約2年半のブランクがあいている。初めて海外走行の記録が載る(塩野氏のヨーロッパ行、亀川氏のインド行)。
銀輪'83
実際はこの年に別冊『道』が発行されるはずだったため、ツアー記が極端に少ない。
銀輪'84
当時部長だった江田氏がバイト先で印刷したため『江田銀輪』の異名があったという。部室には一冊しか残っていない。しかも保存情況が悪いため欠落しているページがある。
別冊『道』
阪大CC監修のコースガイド。
銀輪'85
銀輪'86
内容・厚さ共に充実している。
銀輪'87
江田氏の走行記録「2000マイル通過駅」は圧巻。
銀輪'88
青い表紙でオーディナリーの絵。多田氏の「峠の辞典」は必見。つい最近、 部室の一隅からこの銀輪の原稿が発見された。
銀輪'89
『道』第二弾が収録されている。柚木氏の「2001m信州の旅」は力作。信州の(自転車で行ける)2000m強の峠・林道を全て制覇しようという主旨のもの。ちゃんと雁・雁坂・三伏などの山岳サイクリスト指向の峠も含まれている。
銀輪'90
升谷氏による「20年の轍」。OUCC20年間の記録をまとめたもので、この年創立されたOB会のOB会報用に
銀輪'91
柚木氏による「2010m信州の旅」。一昨年のものからさらにパワーアップし、完成。新中尾峠の自転車走行記録なんてそんなに見られるもんじゃありませんよ、あなた。
銀輪'92
創部25周年記念行事「Here We Go!」の詳細な記録がある。
銀輪'93
通称赤銀輪。
銀輪'94
緑銀輪。僕が初めて読んだ銀輪である。巻末に「OUCC部員の選ぶ日本百名峠と次点15峠」がある。
銀輪'95
銀輪'96
銀輪'97
30周年記念行事「ふらっと富良野」の報告書収録。

・角川・日本地名大辞典
阪大の図書館には全巻揃っている。全ての峠について項目があるわけではなく、あったりなかったりするので完璧とは言い難い。また、県境にある峠は二冊にまたがって載っていたりする。そうはいうものの、今のところ一番参考にしている資料である。

・日本百名峠
これも阪大図書館にある。あまり使っていない。図書館には他にも「北山の峠」上中下巻が揃っている。

・「峠を歩く」:伊藤桂一著・日本交通公社発行
どちらかと言えば歴史探訪・古里探訪の趣が強い。載っている峠のいくつかはかなりマイナーなもので、青森の算用師峠の項ではとても役に立った。
(掲載されている峠)
美幌峠(北海道)算用師峠(青森県)・山伏峠(岩手県)・三平峠(群馬県)・顔振峠(東京都)・中山峠(静岡県)・権兵衛峠(長野県)鳥居峠(長野県)・木の芽峠(福井県)・八鬼山峠(三重県)・大山峠(広島県)・犬寄峠(愛媛県)・高森峠(熊本県)

・「峠」:串田孫一編・有紀書房発行
昭和三十六年発行という古い本。今日の記述と比べたら道の変遷がわかるかなあと思い、買ってみた。なかなか参考になったが、随想的な面がつよいので好みが分かれるかも。
(掲載されている峠)
釧北峠・蕨峠・笠松峠・佐渡の峠・六十里越・徳本峠・引馬峠・野麦峠三平峠鳥居峠・ぶどう峠・三伏峠・金田峠・神坂峠・山王峠・小畑尾峠・仙元峠・デンツク峠・雁坂峠・天城峠・黒平峠・普甲峠・大菩薩峠・法華津峠

・「京阪神峠の山旅」:財団法人・大阪府社会体育研究所編・七賢出版発行
ハイキングの本。コースタイムや目印など細かくかかれているので実戦向き(?)。主に京都北山、鈴鹿山脈周辺、葛城山周辺が詳しい。また、ただのコースガイドとしてだけではなく、所どころに峠に関する逸話や由来が盛り込まれているので、読むのにもうってつけ。
(掲載されている峠)
木ノ芽峠・国見峠・根来坂峠・八丁平・北比良峠・花折峠・仰木峠・廃村八丁・旧花背峠・明智越・八風峠国見峠武平峠鈴鹿峠・暗峠・竹内峠・竜在峠・石割峠・高見峠・芋峠紀見峠・七越峠・麻生津峠・天辻峠・伯母峰峠・伯母子峠・藤白峠 他

・「九州の峠」:前山光則他共著・葦書房発行
二五〇〇円と少々高いが、これ一冊でかなりの知識が得られる。九州の歴史上有名な峠、変わった名前の峠、変わり種ではJR肥薩線の峠なんかを60ほど収録してある。歴史、民話、土地の話が強い。
(掲載されている峠)
飯干峠・宇野間越・ぼんさん越(椎葉越)不土野峠・五郎ケ越・霧立越・牛の峠・鳥居峠 /以上宮崎県
極楽峠・亀割峠・白銀坂・入来峠・伊作峠・耳取峠・金山峠・紫尾峠・堀切峠・地蔵峠・三太郎峠・本茶峠・亀嶺峠 /以上鹿児島県
加久藤越・矢岳越・久七峠・三太郎峠(赤松太郎峠・佐敷太郎峠・津奈木太郎峠)・温迫峠・子別峠・新銀取り坂と念仏坂・仏木坂・高森峠・俵山峠・二重峠・滝室坂・鳥越・野出峠・田原坂・兵戸峠 /以上熊本県
仁田峠・日見峠・川内峠・大船越・小船越・俵坂峠 /以上長崎県
笹原峠・鯨見の丘・三瀬峠 /以上佐賀県
小栗峠・冷水峠・犬鳴峠・金辺峠岳滅鬼峠 /以上福岡県
伏木峠・八丁越・代太郎峠・鹿倉峠・諏峨守峠・立石峠・地蔵峠・地蔵峠・鹿鳴越・銭瓶峠・九六位峠御所峠三国峠旗返峠・梓峠・尾平越・宗太郎越 /以上大分県
ヤンバル地方のヒラ 沖縄県
この本の著者の一人、甲斐素純という方は、私の出身地・大分県玖珠町の隣の九重町に住んでいる宮司さん。町の広報や「玖珠郡史談」という冊子などで町史の紹介などをしている方です。そのせいかどうかはわかりませんが、「九州の峠」には玖珠町周辺の峠も3つほど入っています。

・「玖珠郡史」(昭和四〇年発行)
市町村が発行する「町史」・「郡史」は最高の旧道リファレンスと言われる。出身地の玖珠郡史を読んでみたが、実にさまざまな情報が盛り込まれていて、想像以上に役に立つ資料であった。ただ、厚いわりには道に関する記述が少なく、捜し当てるためにはすみからすみまで読まなくてはならなかった。(他の市町村の町史はどうなんだろ?)

・「不思議な水源・意外な分水〜ドラマを秘めた川たち〜」:堀淳一著・東京書籍発行
著者の堀淳一さんについては、僕よりも皆さんのほうが御存知だろう。地図や地形、地名に関する紀行文やエッセイの著書を多くものした方で、この本では特に(題のとおりですが)川の意外な水源や分水についてを書いている。峠を道としてだけでなく、地形としても楽しめることを教えてくれる、そんな本。
(東京書籍・ISBN4-487-75413-5)

・「近江の峠」:伏木貞三・白川書院刊
古い本ではあるけれど、滋賀県周辺の峠に関しては非常に細かく書かれている。筆者は歴史にも造詣が深く、かなり濃密な本である。とはいえ語り口切り口を変えて書かれているため退屈しない。この本で偶然ホハレ峠の由来を知った。
栃の木峠・椿坂峠/木の芽峠/庄野峠/刀根越/深坂峠(塩津越・新道野越)/大浦越・月出峠/愛発越(七里半越・海津越)(国境)/黒河越と三国岳(現白谷黒河林道?)
粟柄越と赤坂山/近江坂と淡海湖/若狭越(九里半越)・水坂峠/河内越(小原谷越)(現粟柄河内谷林道?)/木地山峠根来越
地蔵峠と三国峠(現京大演習林
久多越/途中越・伊香立峠/花折峠と葛川谷/仰木峠/黒谷越(八瀬越)/雲母越/志賀峠(山中峠)/如意越/小関峠/逢坂峠/追分峠/牛尾峠/岩間越・醍醐越/曽束越/禅定寺峠/裏白峠/杵峠(湯船越)/牛場越と野殿越/押原越と島ヶ原越 御斉峠/桜峠(丸柱峠)・高旗越/御葉木峠/岩尾越(槇山越)/御殿山峠(内保越)/宮の前越と伊賀越/倉歴越
坂下峠(白馬越)/鈴鹿峠安楽峠水沢峠武平峠(湯の山越)/千草越(根の平峠・杉峠)/八風峠石榑峠治田峠鞍掛峠
五僧峠(保月峠・杉坂峠)/摺針峠/美濃越(中山道)/藤川越/上平寺峠/国見峠品又越・百池峠/新穂峠鳥越峠八草峠

・「兵庫の峠」:兵庫県民サービスセンター発行
簡単なコメント・所在地を付したものを含めれば、兵庫県内の峠をほぼ完全網羅。300円、B6判200ページ程度の本なのに。あなどれぬ。絶版。(昭和53年刊)
神戸:六甲越/杣谷峠/鵯越/志久の峠/白川峠
阪神:船坂峠/十万辻/阿古坂峠/琴引峠/美濃坂峠/日出坂峠
東播:木梨峠/播州峠/シラ坂峠/駒ノ爪峠/山伏峠
西播:屋津坂峠/高取峠/両見坂峠/杉坂峠/塩地峠/戸倉峠
但馬:生野峠/若杉峠/鋳物師戻峠/春来峠/芦坂峠/登尾峠
丹波:穴裏峠/鐘ヶ坂峠/天引峠/三本峠
淡路:ヒヤリ峠/中山峠/中山峠
(東京書籍・ISBN4-487-75413-5)

・「日本の分水嶺 地図で旅する列島縦断6000キロ」:堀公俊著・山と渓谷社発行
 日本の分水嶺について体系的にまとめられた本というのは恐らく日本初? 分水嶺を多角的に捕らえ地図とともに紹介する、分水嶺フリークならずとも楽しめる一冊。この内容で1700円は安い! ちなみに私もちょっとだけお手伝いしています

 ちょっとだけ内容を引用すると・・・

  • 北海道の分水嶺を踏破したサラリーマン(北海道編)
  • 日本一の大河は信濃川でも利根川でもなかった(北海道編)
  • 会津藩の運命を決めた大分水嶺の戦い(東北編)
  • 大分水嶺の厳しさが生んだ世界一危険な山(関東編)
  • 百名山と分水嶺に関する奥の深い問題(中部編)
  • 二つの海をつなぐ夢の大運河計画(近畿編)
  • 幻となってしまった大分水嶺横断鉄道(中国四国編)
  • 清涼飲料水になった大分水界からの清水(九州編)
etc.etc.
( 四六判 272ページ ISBN:4-635-28052-7 )

・「東北の街道 道の文化史いまむかし」:渡部信夫監修・無明舎出版刊 2,857円+税
 東北の諸街道を豊富な写真と文章、大きな地図で綴る好書。客観的な記述が私の好みで、いい具合いに学術的だなあと思ったら(監修の渡部氏が大学教授なせいもあるだろうけど)各県の「歴史の道調査報告書」が多数下敷にされていた。道理で。街道や峠の話だけでなく、東北を記録に残した旅人たちの特集記事もある。ホームページがあるのでこちらを御参照のこと。ここから注文も可能で、送料無料であるうえに注文から届くまでも大手並みに速い!!
無明舎出版・・・http://www.mumyosha.co.jp/cover/kaido.html
(ISBN:4-89544-188-1)

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