nagajisの日不定記。
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インストールできんくなってね? まいったなあ。。。
温泉寺の本堂を支える石垣がなかなか味わい深い。2つの曲面石の隙間にぴったり落とし込まれた尖石の安定感、笠石の天辺の安穏に対する底面の凸凹。水鳥のたゆたう姿とその脚の脈動の比に似ている。
天辺石の根のあたりを観察すると、切り込み接ぎの加工が面(つら)の部分だけであることがよくわかる。根の方はある意味適当でも構わなかった。表面さえきっちり噛ませてあれば十分なのだし経済的にも可能な範囲であった。而して律儀に根のほうまで加工したのが備前閑谷学校の外壁。現代石工がいくら金を積まれても同じものは作れないと宣った理由はその辺にある。
看板が置かれているのは閉鎖された駐車場の端だった。恐らくその辺に駐車場のOUTがあったのだろうが金網で塞がれていて用をなしていない。そこから出ることはできない。故にテープで目隠しをされたのだろうとは理解できるがその結果出来上がったこれには玄妙な味わい深さがある。矢印によって示された「方向」の存在感は健在でありしかしそのベクトルの「価値」、あるいは「ベクトルの絶対値」といってもよいかもしれない、は隠されている。純に方向を示すだけの矢印。
矢印にもテープを張るべきだったのではないかと思ったりもするが現状でも必要十分なようでもあるしどう張ったら適確な目隠しとなるかにわかには思いつかない。矢印の鏃の部分にだけ貼っても不足しそうだしかえって目立ってしまうかも知れぬ。