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旧道倶樂部録"

nagajis不定記。
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2008-08-02 帰宅 [長年日記] この日を編集

[ORJ][独言][廃道本][][橋梁][近世以前土木][C60] 恥ずかしながら生きて帰って参りました

現在写真のコピー中。動きがまったりしているうえ、何故か指先がヒリヒリしていて、出発前に仕入れておいたPro Keyboardの感触をよく味わうことができない。明日から一ヶ月間、このキーボードでで戦わなければならない。その前に写真の整理をしておかないと何が起こったのか忘れてしまいそうだ。

結論いっとくと明治矢の川道途中敗退、昭和矢の川道はスルー。石垣見て、鹿避けネットと超強力な羊歯と戯れてwith自転車、満足した。そもそも1日でどちらも回ろうってのは無理な話だ。南谷から峠まで500upもあんのね>矢の川

どちらかといえば中ネタ・小ネタ満載の旅。行ってみたかったがそれだけのために向かうのはちょっと・・・というようなところを一気にかッさらってきたような感じ。

で、どーでもいいものから片付ける。

[C60] #3

画像の説明バッキーボール3つ目。三重県大紀町宮原の電子水準点が置かれている保育園にて。一色で統一されたフラーレンは初めて(除く中央と支えの柱)

[] 紀伊長島にて

画像の説明旧紀伊長島町(現在の紀北町紀伊長島区)はマンボウが町のマスコット。道の駅も紀伊長島マンボウだし、市街の北部をバイパスするトンネルにもマンボウ君。なかでも気になったのは歩道トンネルに描かれたマンボウ君だ。一見すると何でもないが・・・(よく見るとコナミmってのは無視の方向で)

画像の説明ついに2足歩行を始めたマンボウ君。足のラインがちょっとセクシー。

[独言] マダニ

画像の説明前回やられたこともあって少しは気にするようになった。薮を出て「チクッ」としたのを見てみると、奴だ。この間刺されたものとは種類がちょっと違うがよく見られるのはこのタイプ。薄手のズボンの上から刺していたので払い除けて終了。逃げていくさまを撮影してみた。しかしまあ、このテのモソモソするマダニでなくて良かったと思う。

しかしその後、矢の川峠の激薮の中で数尾見かけたうえ、ロングソックスの上から刺されていることに(帰ってきてから)気づく体たらく。後者はソックスが厚手だったおかげで皮膚には届いていず、しかし口器から出したと思われるセメント様物質が皮膚にくっついていて、ちょっと引っ張っただけでは取れなかった。マジ刺しされていたらまず抜けないだろうと思うような強力さ。くわばらくわばら。

しかも、腰の辺りに潜んでいたのを寝ている時に発見、寝ぼけ頭でむしり取ってテントの中へポイしてしまった。翌日ノコノコ出てきたところをライターオイルで焼かせてもろた。これも刺されていなくて幸い。

[] 少し真面目かも知れない話

画像の説明東熊野街道(熊野にとってみれば大和街道)にて。空からこの石が降ってきた。どうやらカラスが落としたものらしく、直後に上空を2羽のカラスがバサバサ飛んでいった。

一部始終(?)を見て思ったことは、かつて日本にあった風習のこと。正月松の内など祝いの暦のなかで「烏へ餅をやる風習」がかつてはあった。東北辺ではノサカケといって苞に入れて木にかけたりしたが、丸餅をカラスめがけて投げ、空中でキャッチさせるというのも多かったらしい。や、これはホントの話。柳田翁がそう言っていたもの。

この石もちょうどそんな丸餅サイズで色も似ている。戯れにこんな石を投げて取らせた悪小僧もいたようだが、まさにその石なのか、それとも餅の記憶があって丸餅っぽい石をカラスが運ばんとしていたのか。

ゴルフの打球をカラスが空中キャッチして持っていってしまうことは、雲仙に外人向けのゴルフ場が出来た直後から起こっていたという。実際この地方では丸餅を投げていた。それで、どうやら烏餅の記憶の名残りでそんなことをするらしいのだ。熊野烏もその風習を忘れずにいるのかも知れない。と思った。

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_ 建築屋さん [生きて帰ってきてくれなきゃ、次号ORJの厚みが比較できんじゃないか・・・・。]

_ nagajis [大丈夫です、nagajis以外のメンバーや受付がなんとかしてくれるハズ(マテ]


2008-08-03 働けドンドン [長年日記] この日を編集

[廃道本] 原稿書き始める

廃道本が2社から出ると決まった時「同時進行ヤバス」などと笑っていたnagajisだったが、実際にここまでシンクロするものとは想像していなかった。いや、ちょびっとだけ想像はしてたけれども、それは自虐的悪夢的想像であって実現してほしい類いの想像ではなかった。妄想として笑い飛ばすための想像だ。そういう想像のほうが当たりやすいのは何故だろう、といつも不思議に思うnagajisだった。マル。

今日から一気に原稿作成にかかる。中編1本、小編4本up。ORJもやらねばならぬが今日は手付かず。どうなることやら。泣き言ではなく現状認識としての覚え書きとして書いておく。

[奇妙なポテンシャル] #54

画像の説明

何の前触れもなく、岐阜市街で見かけた張り紙について言及する。言葉足らずの文章は時として百千万の言葉よりも豊かな情感・奥行きの深いイメージを読み手に与え、また読み手から尽きせぬ興味の苧環を紡ぎ出して見せることがある。平たく言えば「気を引きやすい」。ある種の文章テクニックと言ってしまえば無味乾燥だが、ただ単に書き損ないだったりvowの類いだったりではない、仕組まれた言葉足らずというものはとても難しい。

その動きは岐阜から始まった
やがて全国に向けて
拡まるだろう
そして

そしてどうなるのか。気になって仕方がない。初めて見たのは7/27だったがそれ以来ずっと頭から離れない。動きが広まってしまった時点でムーヴメントとしての「21世紀の『アール・ヌーボー』」は成功を収めているはず。だのに、さらにその先があると張り紙は主張する。それが何なのか。何が起こるのか、あるいは起こらないのか。伝説になったりしそうだが「伝承館」である以上ハナから伝説には違いなく、改めて伝説に仕立て上げたところで箔がついたりラスボスがゾーマだったりしないだろう。

そもそも「21世紀の『アール・ヌーボー』」とは何だろうか。英語訳すればnew wave of arts on the 21th century. onで合ってるかどうかはともかく、それまでにない新しい芸術でありかつ波となることができたならばどんな芸術運動であってもアール・ヌーボーを名乗れる筈。しかしかえってそのことが、張り紙の言わんとする「全国に向けて拡まるだろう」の主語たる芸術活動がいかなるものであるのかを覆い隠してしまっている。つまりは何が行なわれ何が広まるのかもはっきりしない。はっきりしない故に気になって仕方がない。

最終的に、次のような結論に至った。

  1. 結論は読み手の自由裁量に委ねられている。その思考と判断それ自身が21世紀のアール・ヌーボー。
  2. 「21世紀の『アール・ヌーボー』」が拡がり尽くした後に何をするかが読み手に課せられている。そうして生まれる新しい「新しい芸術」こそが21世紀のアール・ヌーボー。決して終わることのない波のような想像と破壊の繰り返し。ビバ、ノンノン。
  3. その他。

1.や2.はいかにも芸術っぽくてそれなりだが、個人的には3.のその他ではないかと愚考する。実はこの左に、続きが書かれた一枚が貼ってあったのではないかと。乱雑に貼り重ねられただけのように見えるポスターだが、よく読むと上下左右が連綿している。21世紀のアール・ヌーボーの主導者は布屋浄衛門氏でありアール・ヌーボーの訳語が芸術革命である。それと同様の何かが、左辺に貼ってあったと考えるのが妥当なのではないだろうか。

というわけで、持ってっちゃった方、連絡ください。

[廃道本] 急募

真面目な話。江戸時代中後期の崩し字にお詳しい方、古文書解読にご協力いただける方を募集します。個人的に薄謝(ええと申し訳ないほどに薄い謝です)進呈。解読結果は廃道本の記事作成に使わせていただきます・・・。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

_ multi [可能な限り協力は出来そうですが、あまりにも「古典」の筆法から崩し方がずれていると厳しいかも。とりあえず原本を公開して協力を仰ぐのが近道かと。古典文学専攻の後輩にも依頼してみますよ。]

_ nagajis [おお、それは!ありがとうございます。しかしどうやって公開しよう・・・(個人宛なら簡単なのですが) ミニ投稿を流用する? 画像掲示板を置く? ちょっと考えてみます。]


2008-08-04 古文書の件 [長年日記] この日を編集

[廃道本] コレです

昨日の古文書の件。少しバックグラウンドの解説をば。

古文書は文久11年、野麦街道近道(中ノ洞村高根村境)を独力で開削した渚村の市蔵・弥吉親子に対して高山陣屋から報賞が与えられた件の資料。13点ほどある書状のなかから開削した新道の絵図2枚と関連深そうな1巻を撮影してきてある。

最も知りたいのは2枚の絵図の位置付け。ひとつは見事に彩色されていて、連判に市蔵の名前がある?から市蔵側の提出した清書のようなものじゃないかと思う。が、本当にそうなのかが不安。また絵図部分に貼られた付箋の内容が知りたい。恐らく「岩切 ●間 高●尺/巾●尺」のように個々の工作についてを細々記しているものと思うが、朱の注釈や長文が書かれたものもあって、このへんがよくわからない。

それぞれ写真をクリックするとバカデカイ写真になります。細々撮ってますのでとりあえず代表的なものを一枚ずつ。

画像の説明画像の説明彩色された一枚。

画像の説明上記の部分拡大。この朱書きがよくわからない。左から3枚目のふせんも微妙。「●地 拾●間半 高六尺/巾六尺」??

画像の説明画像の説明もう一枚の絵図は墨書きでザザッと書かれた感じ。上の絵図と見比べてみても道形には大差なく、下書き用?現地でスケッチ?かと思う。どうなのだろう。

書状一通についてはちょっと長いので今回は割愛。せっかく解読していただいても使わない可能性があるし・・・。

本日のツッコミ(全5件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ nagajis [ありがとうございます>皆様 確かに岩場だけでなく土崖もあったように思います。なるほど!]

_ はー [ち浚は高と巾なので、岩切も高と何かのサイズのような気なしますが、處に見えるし・・・ 朱書の一文字目は外でしょうか。]

_ はー [右者中洞村ヨリ中之宿村迄字地■尾上道拾弐丁程有此候共難場ニ付■■ヨリ■■三月下旬ヨリ十月上旬頃迄者 人牛馬通■■■候得共■■者山上風烈敷往来難相成右下タ道之■七八丁■■■候場所ニテ■■道巾狭く 巾..]


2008-08-05 ぎうぎうとつちめてやんよ>nagajis [長年日記] この日を編集

[廃道本] ひたすら書く

昨日は中編2+ネタ候補?をupしている。今日は小編3、中編1。ORJのように「書きたいことを書きたいだけ書く」というのをやっていると、一定の文字数内に収めるというのが(以前にも増して)苦痛になってくる。かなりオーバーしたところから削り込んでいくから効率も悪い。ぎゅうぎゅう詰めの文章になっているのが自分でもわかる。そのくせ余計な引用は潤沢に引用してたりするしな。え。どうにかならんもんかいな>nagajis(文字数制限がヤだからORJやってるともいう)

中編は、もっともっと焦点を絞り込んだほうがいいかも知れぬ。せっかくチョイスしていただいた写真が無に帰することになるかも知れないが。

そうそう、大事なことの連絡も。反映させていただいてます>TUKAさん&ヨッキ氏

[廃道本] 古文書#2

画像の説明

8/4続き:全体像はこちらへ

市蔵親子が拓いた新道のハイラト部分、2カ所の岩切通し。ここは切り通しよりもその周囲にある付箋が気になります・・・。切り通しの手前(川側)にも道を示す赤線が書かれてあって、ふせんには「右道」?と書かれてある。綱も描かれている。切り通しだけでなく、その切り通しを迂回するための道も作ったのか・・・?

また、2つの切り通しの間には石垣が描かれている。ふせんはその石垣を説明するものと思うのだが・・・。

絶賛他力本願中で申し訳ありません。皆様御教示お願いしますm(_ _°)m

[奇妙なポテンシャル] #55

画像の説明話の腰と論争はこちらから折(れ)るべし。そういう人生訓なわけがない。岐阜市内でもう一つ発見があったのを忘れていた。

前回#54と似たフレーバーがする。「昼からゆうぐれ」という純和風かつ至極曖昧な表現にまず目が行って、それで全部を読んでしまったわけだが、最後の一文字を読んだ時点で腰砕けになってしまった。

八月三日(日曜)昼からゆうぐれ
みんなメルサ広場へ行く
(強調筆者)

たった一文字の「よ」が巻き起こす解釈のカオス。張り紙の主は何を言わんとしたのか悩む。

  1. 同好の志に対する呼び掛け
     「先に行ってるからね〜」という伝言。メルサ広場で何が行なわれるのか敢えて示さないところに隠密感をただよわせている。メルサ広場で昼からゆうぐれ、とだけ伝えれば自ずから何が行なわれるのか解る人々が岐阜市街には大勢いるに違いない。一種のギルドか。
  2. 単なる宣言
     個人主義全盛時代の今日、その逆アプローチとして誰が何をどうしようと勝手だろうという意識が蔓延した結果としての張り紙による主張。しなくてもいい宣言ならかえってしてもいいんじゃないか、という達観。しかしこの場合「みんな」というからには相当な数の人物が主張に飢えていることになる。そういう状況はあまり想像したくない気がする。
  3. みんな行くからあなたも来なさい的呼び掛け
     長いものには巻かれろ、あるいは他人を巻いてやらねばならないという、いかにも日本人的発想から来る「よ」。筆者はそういうのを好まないので候補としては除外したい所だが。
  4. 末尾のクエッションマークが省略されている
     どなたかの歌の歌詞にそういうのがあったような気がする。いや、逆か。「いいんけ? 行くよ? 行っちゃうよ? みんなしてメルサ広場へ行っちゃうよ? 紙飛行機飛ばしちゃうよ?」 御自由にどうぞ、としかいいようがない。1人対みんなでは1人が負けるにきまっているのだ。

惜しむらくは、この写真のことを思い出したのはついさっきのことだ。すでに8/3のゆうぐれは終わっている。メルサ広場で何が行なわれたのか。「そして」の続き並みに気になると同時に、張り紙の主の思うつぼに嵌ってしまっている自分が憎いよ?

本日のツッコミ(全7件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ はー [中央上の付箋 古道 此所岩ヨリ岩江丸木を渡漸通■ ■■候処繪図面之通所浚道に相成申候 さっきの■■■も「繪図面」でいいと思います。]

_ multi [うーむ、まだまだ勉強が足らんようですな。 ムリに変体仮名に読もうとしてるようでして。]

_ nagajis [皆様相忝奉存候。おかげさまでかなり正確に把握できそうです。 もともとこの場所には野麦街道近道があって、 その難所を市蔵が改修したわけですが、 旧道を拡幅(地浚・岩切・岩切通)したということで、 縄..]


2008-08-06 御礼 [長年日記] この日を編集

皆様のおかげで理解が進んでおります・・・。多謝!

御礼にもならなさそうですが、この絵図の秘密、お教えします。

画像の説明この岩切通のハイライト。実は・・・

画像の説明こうなってます。右の岩切通しも同様。

岩をも通す信念もさることながら、実況を何とかして絵図に再現しようという気迫の伝わる絵図。失礼な話かも知らぬが、これを見て感服の余りに腹を抱えて笑ってしまった。人間笑うしかない状況ってあるものです。(ちなみに現地でも余りの物凄さに爆笑した)

画像の説明リンク修正しました
最後のお願い。この絵図の題名は如何。恐らく代官所への提出用と思われるが確証はなし。また(可能なら)書かれた背景も知りたし。

ここまで極彩色に描き、現場を再現して見せなければならなかったのはなぜなのか? 山論などでは絵図の正確さ説明の手際よさが判断の決め手になったという話を聞いたことがあるが、まさか「こんなに頑張ったんだから何かクレ」って書いたわけでもあるまいし。概略資料 では、村の有力者や役人が市蔵の善行を喜び高山代官所へ表賞方を伺うとある(その結果、市蔵は銀5枚、息子の弥吉も銀2枚を褒美として頂戴している)。そのための書か。端書きを解読するか、この絵図の表題が読めれば、と思うのだが…。

いまのところ、こんな感じかと思ってます>表書き

(飛騨?)益田郡中洞村中ノ宿村地(内?)字地蔵尾■■■
(飛騨郡?)高山壱之町村百姓市蔵道造(直?普請?)■■絵図
左端はgreek to me・・・

左の岩切通の辺り(中洞村と中ノ宿村の境)が地蔵尾という地名。市蔵はもと商人であったが隠居して事に当たったということなので百姓でよさそう。出身は渚村だが当時は高山の壱之町村に住んでいたはず。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

_ TUKA [> こうなってます 紐が描かれている時点で、これは想像できました。 飛び出す絵本ですねw > 代官所への提出用 作図されたのは完成後ですよね? 幕府から各藩に、領内の地図を提出するように命令が出..]

_ はー [高山壱之町村の前は大野郡のようですね。 普請と絵図の間の一文字(と思います)が読めれば。。。]

_ multi [各■のような気もするが・・うーーん、ギブアップです。]


2008-08-09 一言言わせろ! [長年日記] この日を編集

[] ラジオで聞いただけだが

引田天巧かッ!!

[廃道本] 原稿2本+写真セレクト

原稿書き続ける。折り返し点が見えてきたような、そうでないような・・・書かなければならない文字量はまだ半分も行ってない。このへんから一気にスピードが落ちるだろう。というか校正が大丈夫なのか。全体像を意識しながらは書けてないからなぁ・・・

[ORJ] 既原稿修正

ORJも進めなければならない。TUKA氏修正、沢川修正。旧橋まで手が回らず・・・新規原稿も手付かず・・・ヤバい!辛い!だがしかし、進まねばならん!


2008-08-10 ことばがかれてゆく [長年日記] この日を編集

[廃道本] グウ

ひたすら原稿を書き続けているせいで煮詰まってきた。フレーズではでてくるがセンテンスとして成り立たないような断片的なものばかり。それを無理につなげようとしてグルグル回っている。悪いパターン。違うことをして気分転換しなきゃ、と思う。

だめだ、もう一日寝かせよう・・・


2008-08-13 夏が半分終わる [長年日記] この日を編集

[独言] 夏。

心無しか朝晩が凌ぎやすい気温になってきたような気がする。

以前健康診断でお世話になったセンターの職員氏がひと粒ひと粒丁寧に植えていたひまわりの種。いつのまにか自分の背丈を越す高さに育ち、すでに頭を垂れ始めたものもある。公園を歩いて横切れば蝉の死骸がコロコロと転がっている。暑い暑いと思っていたけれども、季節は確実に次のターンを開始している。

「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉の正しさは−−−旧暦の頃の諺だろうから厳密には当て嵌まらないのだろうが−−−ついこの頃になって知ったように思う。大阪の腐るような暑さも、もう少しで峠を迎える。あとひと踏ん張りだ。

[ORJ] 次号少し薄くなります

廃道本の件もあって思うように進まず・・・前号よりも記事数が減るのは確実です。申し訳ない。

が、ネタはいいよ。鮮度落ちたけど。


2008-08-17 [奇妙なポテンシャル] [長年日記] この日を編集

[奇妙なポテンシャル] #56

誕生日なので誕生日のことを書く。何かを催促するようなものでは決してない。

最近とみに自分の年がわからなくなってきた。自信満々に「もう34か…」と感慨に耽って、よく考えたら間違っていて、ちょっと凹んだ。以前からその傾向はあったのだが特に酷くなってきている。一種の老化現象だろうか、それとも実年齢を忘れたいという深層心理の為せる技か。

どっちも嫌だのう…と思いつつ、思い返して見れば、そもそも今まで自分の年をずばりを言えたことが今まであっただろうかと気づいた。例えば大学2年生の自分は? 高校3年生の自分は何歳? そうやって考えてみると、いつだって年のことなど考えてはいなかったことに気づく。15、16、17と私の人生暗かったわけでもないし気ままに歩いて来た20歳の頃でもなかったことになる。

それでさらに考えを巡らせてみて、それは昭和50(1975)年生まれというキリのいい数字のせいだということを発見した。いつでも逆算できるのだ。これが昭和48(1973)年だとか昭和42(1967)年とかだったら恐らく年齢を覚えているに違いない。きっとそうに違いないと思う。同55(1980)年生まれのあなた。大正4(1915)年生まれのおじいちゃん。いかがですか。

そもそも、1日を境にして+1の年を取った実感を持て、というのが無理なのだ。人がそう簡単に年を取るものか。肉体の老朽度からいえば、バカ騒ぎしている時は明らかに-8くらいの元気があるし、矢の川を担いで帰ってきた時には+14、5は難い。そもそも+nのようなステップ関数じゃない。いつのまにか膝が伸び切らなくなり、モノにつまづくようになり、平衡感覚が鈍くなって、衰えを感じていく。老化しているのは明らかにわかるがそれを年齢に換算するのは無理なのだ。

というわけで、今日から胸を張って年が分からなくなっておく。諸兄に置かれましては「またサバ読んでら〜」とほくそ笑んでいただければ幸い。ぼく3つでちゅ。

余談だが、西暦←→和歴の暗算変換が苦手だ。特に明治時代は混乱する。何しろ唯一覚えているのが明治6年=1873年というただ一点だからだ。これは高校時代の友人にその責の大部分を負わせることができる。

高校の社会で覚えた年代の語呂合わせのうち、唯一今でも覚えているのが1873だ。1873、明六社。森有礼と西周。1873、地租改正。1873、徴兵令。語呂合わせといっても年号と出来事の組み合わせではない。1873という数字を覚えるためだけの語呂合わせだ。

友人の中学時代のクラスメートに岩崎という人物がいたという。彼がある日突然七三分けにして登校してきたそうだ。それを見てクラスメートが「岩崎七三〜いわさきしちさん〜」と囃したて囃したて、囃したてたらしい。ゆえに1873なのだと友人は言った。それで覚えればいいとも言った。まさかと思ったが実際今でもそれを覚えていて、しかもそれが西暦←→和歴の唯一の接点になっている。

…ああ、この空しさは一体なんだ。説明しても説明しても伝わらないだろうという確証。数字を覚えたところで明六社も地租改正も徴兵令も出てきやしないというのに、なぜかその岩崎君の七三カットが森有礼と西周と(ここで何故か福沢センセイは出て来ない)、時おり森ユーレイとともに思い出されて明治6年だとわかるこの確実性。いちいち七三分けの岩崎君を思い出さねばならない辛さ。おれの神経回路はスピロヘータのごとき捩じれようだ。

何とかせねばと思いつつもう十数年が過ぎた。そしてようやく最近、大正12=1923というのを覚えつつある。12+(10)+(1)+(1900)=1923という無意識の足し算。しかし15=1926を覚えられない。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

_ yokkiren [おたんじようびおめでとう。 探索中、年齢を伺っても毎回はぐらかされたのは、じぶんでも分かってなかったからだったんだな。]

_ 建築屋さん [祝 生誕記念日 半世紀過ぎれば、胸を張らなくても自然体で年輪を忘却できるようになるもんだ。焦る必要は全くなし。]

_ てっく [同じ歳のはずなのに!と2行目でびっくりしたではないか… 自分も結局自信がないのだ…]


2008-08-18 [長年日記] この日を編集

[廃道本] #いくつか

今日からできるだけ廃道本の進行について書いていこうと思う。要は宣伝だ。宣伝でありかつORJさぼってますの言い訳だ。何しろ今月中に全ての原稿を上げなければならない。こんなところに駄文をダブンダブン書いている暇などない。だからこそ書かねばならないような気がして書いている。

しかしまああれだな、「廃道本が忙しくてORJ進めてません〜」などというのは酷い言い訳だな。「アルバイト忙しくて学校サボッてました」というのと同じくらいに説得力がない。一応、次号戸倉峠の原稿は書いておいてあるのでpdf化には取りかかれる。旧橋、TRDBのネタもある。中央本線の件も書きたい。しかし今は廃道本にかからないと終わりそうにない。終わりそうにない仕事のほうから先に片付けておくのが仕事の回し方として効率的にいいらしいと最近気づいたnagajisだ(至極適当)。

昨晩は特設ページの原稿をup。何しろ5ページにアレ全部押し込めなければならんのでひどく苦労した。地図作るのもひと苦労。が、ネタ選択から構成から展開まで全部込みで貰った5ページだ。好き勝手させてもらってしかも5ページもあるんだからこれはもう贅沢と言わねばならん。

それから解説ものの記事を書く。これはヨッキ氏のチェーックも受けねばならんので提出はまだ先だ。早めにしておかないと。&ちょっと滞り気味なのでガスッと進めておかなければ。というかあのテーマで使える写真なんて撮ってたっけ。


2008-08-19 カウントダウン・12 [長年日記] この日を編集

[廃道本] 写真ピックアップ。原稿作成。

ラス2の一つの写真。ピックアップと言えるのか非常に疑問ではあるがピックアップした。また担当者様を困らせることになる・・・ハズ。ぐう。ラス1はやはり別企画へ逃げることになるだろう...

原稿×1作成。ルポはラス2。しかしバラモス級の大親玉だからな。倒せるのか。

ともに解説ページがほとんど進行していない。ここからが正念場。やがて中念になって老年になって墓場につながるはずの正念場。

よほど書くことが好きですらすらスラスラ書けないと職業ライターなんて出来ないよね。と今さら思う。ついでに、ライターの仕事は完成したもの、例えていうなら料理を提供することなんじゃなくて、料理の素材を、料理ができるような揃え方をして提供することなんじゃないかしらんと思ったりもする。写真やデータのことを素材とは言うけれども、書いた原稿もまた素材であって、編集子に料理してもらうべく出す気分で書かないと−−−とくに自分のような人間は−−−だめなはず。最初っから料理しようとするから進まないのだ。うむ。そうに違いないのだ。

では、ライターの個性は不要なんか? と言われるとちと困る。正反対のnagajis臭っさい原稿を既に提出してしまってるしな。そうだな、普通の黒豚のかわりにイベリコ豚を用意して見せたり、何か面白い使い方してくれるんじゃないかと二股大根出してみた、みたいに取っていただければ(爆 そもそも既提出の原稿が二股大根レベルに達しているかさえよくわからない現状だ。

これがORJなら、書くこと+構成すること+デザインで通して好きなようにできるから、これはやはり料理人兼バイヤー兼栽培マンということになる。それがいいのか悪いのかはいま頭が眠いのでよくわからない。自分自身の満足度は高くなるだろうがただの自慰でしかないとも言える。しかし自慰も突き抜ければ示威行為くらいにはなるかも知れないしGG言っててては読んで下さる皆様にも申し訳が立たぬというものだ。

[バックナンバーCD] 発送

ちょっと遅くなったがCD発送。お待たせしている皆様申し訳ない。うえにネムネム頭で宛名書きをしたのでいつもの汚さに輪をかけて汚い字になってしまった。ちゃんと届くだろうか。ガワは捨てて中身だけお楽しみください>各位

[独言] 眠い時

眠い時に書く文章はときおり無駄にハイテンションかつ矢鱈とするする出てくることがあっていつも不思議に思う。ナントカの独楽みたく回転数遅いほうがカラフルに見えるとかいうアレか。車のホイールが逆回転して見えるみたいなやつか。nagajis常時ネムネムのほうがいいんじゃね。

かといって眠い時に頭を使う文章、たとえば歴史背景的なこととか起承転結を考えて書き始めてしまった文章とかどうも煮詰まってしまってそのうえ時間が立ってしまい煮凝りの如くになってしまった文章をどうにかしなければならないような状況に陥ってしまったりすることは最も恐れかつ嫌うところの龍角散だ。ゲル吐きたくなる。でっかい移動式家屋をボンと。グル吐いてもいいな。

一番良いのは眠い時に構成考えたりネタ繰ったりすることかも知れない。確か井戸の抑圧がなくなってポテンシャル壁が薄くなるからトンネル効果で発想が自由になるとかならないとか聞いたような気がする。どうせこの、無駄に大量に書いた文章だって、他人はおろか自分でさえ見直したりしないのだから。ブドウ糖と電気代とディスクスペースとエントロピーの無駄遣いだ。

しかし待てよ、駄文を書くということはエントロピーの増大なのだろうか。文字を集め文を構築し磁気媒体に記録し置くことはエントロピー減ではないか。だが世界に存在する文章の総量・総質から見ればコモンセンスにも共通意識にもなり得ないこんな文章を書くことは即ちエントロピー増とは言えないだろうか。まあその前に、わざわざそうやって増加させる必要もないのだろうが。

以上、1641w/h。このペースで書いてもそんだけか・・・。


2008-08-22 カウントダウン9 [長年日記] この日を編集

[廃道本] カウントダウン9

いきなり3つ飛んだが気にしない。いつものことだ。

ようやく大ボスを2匹倒した。ルポはラス1×2。先にかかるか? それとも回り道するか? 正直いま語彙と言い回しとが底を尽いて非常にヤバスな状態。柳田先生の「翡翠の嘆き」だとか「サン・セバスチャン」だとかを読んでみてもただただふて寝したくなるばかり。うーむ。どこかでチャージできたりせんもんかのう。思い切ってどこかへ逃避してみるか(コラ)。

自分では言いたいことが沢山あるつもりでも、いざ実際に書いてみると言葉(文字)として出て来なかったり、出てきたとしても非常にカタコトなものになってしまって、整理されていない思考の断片でしかないことを思い知らされ、悲しくなる。あるいは書けたとしても非常にどうでもいい、ささいなことのように思えてきて、はて何のためにおれはこんなことを書いているのだろうとハッとさせられる。コミュニケーションの道具として生まれた言葉をいま私は一方的な主義主張のためだけに振り回していて、そんな一方通行がもう1カ月以上続いている。書けば書くほど言葉が枯れていき、そのくせ言いたいことが言い尽くせたという満足感はないものだから、そのモヤモヤが鬱積して鬱積して、ムギューな状態。どこかでガス抜きできればいいのだけれども刺す針もガス抜きペンチも持ち合わせていない。溜ったガスに圧縮をかけてひたすら体積小にするだけだ。

それをここに書いたところでガス抜きになるわけでもなく、お目汚しになるばかりであって、何の得にもならないことだ。それは分っているけれども、いや、それをよりはっきりと自身に思い知らせるために書いている。忘れっぽく、逃避しやすく、思い上がることの多い自分自身の戒めとして。


2008-08-23 カウントダウン8 [長年日記] この日を編集

先行カウントダウンするうえに奇妙なポテンシャルだ。悪いか。

[奇妙なポテンシャル] #57

朝晩が涼しくなり人恋しい季節になると昔の話を思い出す。ちょうどこれ位の涼しい晩に、I氏と二人で野宿したことがある。

確かあれは自転車部OB会のOBランの下見だったと思う。初めて北摂でOBランが開催されることになり(というよりも開催させたのは私らであったのだが)、あの辺りでは有名なYH・玉泉寺のキャンプ場に、二人して前泊乗り込みしたのだった。

何しろI氏と私である。やることなすことが常に斜め上だ。晩飯を何にするかで悩んだ結果、水炊きを作ることになった。

白菜、肉、しいたけ、えのき、にんじん、葱、糸こんにゃく。その辺りを購入したはずである。ここまではまだ良い。何を思ったかここにサンマが加わった。

I:「何でサンマやのん」
n:「いや、串に刺して焼こうかと」
I:「そら旨そうや」
n:「今年はまだ食ってへんしな」

明らかに鍋材料とわかる食品群のなかに独りぽつねんと放り込まれたサンマ。目が虚ろであったような気がする。こいつだけ浮いてるよな、明らかに変だよな、とは思いながらサンマの焼ける匂いを想像して自分はワクワクしていた。それはI氏も同様であったようだが、レジで精算する段階なって、ボソッと

I:「コレだけ浮いとるわな」

と呟くのは止めてほしかった。必死に笑いを堪えるレジの人、およびいたたまれなくなって身をよじる自分。あの場の奇妙な連帯感は今でも忘れられない。

確かに、たき火で焼いたサンマは旨かった。旨くて当然だとでもいいたげな旨さだった。やがてさまざまな妄想が飛び交い始める。

I:「渓流でやりたいな、コレ」
n:「???」
I:「釣り人の人の隣でサンマ焼くねん」
n:「サンマの焼ける匂いプンプンさして」
I:「ビクの中にはイキのいい生サンマ」
n:「やはりサンマは目黒に限るとか何とかいいながら」
I:「釣り竿必須やな」
n:「長靴とゴム前掛けも要るな」

世界を渾沌に陥れるために生を享けた我々である。

[廃道本] ルポ完了

一方を終えた...長かった...ついでにローラ姫も倒しておいた。

あと一方も大変だが、何とかなるだろう。明日ぶっ走る(ちょっと末次氏風)


2008-08-25 カウントダウン6 [長年日記] この日を編集

[廃道本] かはっ

<font>タグは吐血する時に使うらしいからな(なぞ

一応。フォントに一応、ルポ終えた。長かった・・・。最後の一つは書き直しになるかも知らんが・・・。

そうしてわんこそばのごとくに次のアレが。さて。どうなることか。


2008-08-26 イタい人になる宣言 [長年日記] この日を編集

[廃道本] nagajis大暴走

例のアレを作成している。長文が入ることになって慌てて作っている。結果、恐ろしくぶっ飛んだ文章ができた。18世紀の思想家の言を借りてまでして主張せんでもええやろ、とか思うがこのままで提出する。全没になったらそれまでよ。


2008-08-28 カウントダウン4 [長年日記] この日を編集

[廃道本][] 脱走兵あらわる

画像の説明さすがに煮詰まってきたので気分転換に出かける。現役最古の煉瓦隧道(とされる)鰈川隧道。明治18年竣工。しかしいきなりだが、どうもコレ、明治18年竣工ではないような気がする。

理由はいろいろ。まず明治40年代測量の5万図に記載されて無い(根拠度50%。載って無くてもある隧道はあるしね)。側壁にはコンクリートが使われているし(同30%。確かにジャンカいっぱいだけどさ)、煉瓦は230x110x60の東京型だし(同60%・高い理由は後述)、よくよく焼けた赤色をしてるし(同65%・後述)。隧道脇に平の面を上にした煉瓦で組んだ樋を見つけたが、これもどちらかといえば機械整形っぽい(同30%。風雨で磨耗しただけかもシラン)。

それまで藤白坂と蕪坂を越えてた熊野街道が県道指定されたんは明治12年。その前後から鰈川経由の馬車道作って熊野街道にしようという計画はあって、これは田中善右衛門という人物が中心になって運動をしてた。で、県道指定を受けてからやっと事が運んで17年度より換線工事が始まってる。鹿瀬峠の北麓から海南(日方)にかけてを3カ年計画で改修・馬車道化。鰈川辺りは確かに18年に改修されてるらしい。

鰈川隧道竣工18年説の発祥地は「和歌山県の近代化遺産」だが、理由はその1点だけだ。18年に竣工された場所に煉瓦隧道があるから18年竣工なのだろうという展開。裏を取るためにそこからのref全部を辿ってみたが、明確に(隧道が)18年竣工という記録は出て来なかった。まるで全員が全員びみょーに言及を避けている感じ。refのrefとして善右衛門翁の事蹟をまとめた「安諦立志鑑」ちう本(明治45年刊・有田郡史談会編)も辿るが有田の安諦橋の話は出てきても鰈川隧道のことは出て来ない。むしろ下津町史なんかは(換線時の姿は)「鰈川坂の掘り下げなどで昔日の姿を留めない」とゆうようなことが書いてある。

この改修でできた道は幅九尺の馬車道だったとする本もある。有田市史では明治12年の熊野街道が九尺幅だったような書き方だが、確か周参見以南の大辺路は明治に改修されたが九尺幅だったんではなかったか。それからすると幅4.8mの隧道はでかすぎる。ちなみに由良洞は 3.3m。池田はもっと狭い。

和歌山にはM19竣工の旧池田隧道があり、次にM22の由良洞があり、いずれも54mm厚さの並型煉瓦であったと記憶する。色も橙に近い色でさほど技術がなかったことがわかる(旧池田は和歌山から煉瓦職人を呼んで麓で焼いた。ということは和歌山の職人自体あまり上手でなかったはず)。それからすると余りに立派な色形の煉瓦が使われている。中もちゃんと焼けてるしね。輸入ものならあり得るかも知らぬが樋の煉瓦に刻印は見出せず、だ。

現地でちょこちょこ尋ねて回ったが、詳しい方に出会うこと叶わず。ただ近所に「土屋善之助君顕彰碑」という明治27年の碑があったばかり。小さな碑でなんの事由に因り顕彰されたのかも不明成。

それよか、ようやく柱本の手堀隧道の真っ当な記録を発見した。昭和8年紀見小学校発行「紀見村郷土誌」第十三章人物編P4。M16着工・M17竣工・工費8000円余り。村道隅田街道の隧道として村の有力者岡貫一郎らによって作られている(岡はのちに紀見村の初代村長となる。町村制が始まったのがM22からなので「てくころ文庫」のあの人の聞き取り調査が初代村長云々という話から逆算したらしいこともわかるぞなもし)。あの石組みが当時のものかは不明だが「県下の隧道の嚆矢なりといふ」といふ記述もあって事実はよく把握されている。

M17・県下隧道の嚆矢となれば、いろいろと都合がいい。規範がないから切り込み接み=古い技術で坑門工作ってみた。村道だからあまり知られることがなかったし小さくて構わなかった。云々と考えられる(この一帯の中心地は紀見峠の集落=紀見村で、明治15年頃に細川下村やら細川上村やら柱本村やらが紀見村に合併(だったか、ともかく紀見村戸長の岡氏がその代表者になってたはず)。M19に初の煉瓦隧道・旧池田だしな。いろいろ辻褄は合うのよ。

[廃道本] というわけで

作業再開、画像の説明

[独言] また大師あらわる

「どこぞのロウソウじゃないか」と思ったあなた、正解です。

最近、おっちゃんに話し掛けられることが多くなって「あ、人らしくなったな>おれ」とか思う。昨日も、和歌山県立図書館の喫煙コーナーで煙草を吸っていたら、60ちょっとと思しきおっちゃんが、煙草に火をつけつつ、ボソリと話しかけてきた。

お:「吸い溜めっちゅうのはできんのやけどなあ(苦笑)」

図書館の職員氏かと思ったがそうではないらしい。聞けば定年退職してすることがなく、毎日のように図書館へ来ているという。人それぞれの苦労があるものだ。たまたま存じ上げている方が、定年退職後に東南アジアへJAICAのシニアボランティアとして出かける旨を小耳に挟んでいたりしたものだから、そんな話をした。

n:「かくかくしかじか。そういうテもありますよ」

お:「いやいやいや・・・」

謙遜するおっちゃん。だがnagajisは無条件に「勤め上げたひとは偉い」と思っている。そんな話もした。

そこへ別のおっちゃん(爺ちゃん?)が、突如として「NHKはいいぞう〜」と熱弁を振い始めた。カオスに巻き込まれたかと思ったが、要はNHK和歌山へ行けばデジタルアーカイブス見放題で暇つぶしできるということらしい。なるほど、そういう手があったか。おっちゃんも「いいこと聞いた」とほくそ笑んでいた。心底嬉しそうだったのが印象に残っている。

「琉球の風」は1993年の大河ドラマ。谷村新司歌う主題歌「階−きざはし−」が、おっちゃんは好きだったらしい(と検索してみて今判明した)。レコード屋を探しても見つからなかったそれが聞けるだろうと喜んでいた。何の皮肉もなしに「よかったなあ」と思った。nagajisはこういう時だけ素直である。

人の幸せは稼いだ金の額でも知名度の高さでも知り合った人の数でも計ることはできない。自身の来し方や眼前のある事象に対し自分がどれだけ満足できるか(orするか)という主観的な価値判断。所詮人生は「良かった探し」にあらざらんや。ただその思いを口にしたり文章にしたりすると「強がり」とか「負け犬の遠ぼえ」ぽく聞こえがちだから、それを恐れてセルフ箝口令を敷いているだけだと思う。

そう達観しつつも、決して満足せずにおきたい。満足した瞬間にそれ以上発展する可能性を失ってしまう。いつも自身に批判的で、自身のやることなすことにケチをつけておきたい。廃道探索もまた同じ。

ということを考えたひとときを過ごした。

[奇妙なポテンシャル] #58

最近若い女性の間で溶接が流行りらしい。まさかとも思うがNHKラジオ第一が言ってるんだから嘘ではあるまい。

アタシ最近、溶接に凝ってるの。

という言葉が飛び交う世界があるということは小さな驚きである。今度受付にやらせてみたくも思う。

しかしそのことより、最初に脳内で「夭折」へ変換してしまい、話がひどく噛み合わなかった。

アタシ最近、夭折に凝ってるの。

檸檬置いてみたりとかみんなちがってみんないいと信じ込んでいる連中も多いと聞くしな。夭折で長年の夢を叶えようとしている方もいるらしい現代の明日はどっちだ。

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ 謎の元自衛官 [ガス・アーク両方取ってるが、ガス溶接は女性向きっぽいw]

_ nagajis [よく考えたら受付って若い女性の範疇に入らないんじゃなうわなにをするやめくぁwせdrftgyまゆみlp]

_ 二枚橋 [私、ガス・アーク両方資格有り&使用可能ですよ@若い女子に流行り(笑)。ただし、登山家のザイルや金管楽器などは除きますが(爆)。 熔棒を無駄にすれば絵や文字も書けて面白いですよね♪ ケーキ造りの親戚..]


2008-08-30 カウントダウン2 [長年日記] この日を編集

カウントダウンには敢えて触れない。煮詰まっているのだっ。

[奇妙なポテンシャル] #59

アメリカ合衆国アーカンソー州と聞いて

あー、乾燥

とかみんな思ってるに違い無いと思う。口に出したり書いたりしないだけで。その言葉を聞くたびに脳裏の片隅でちらっと

あー乾燥…

とか3点リーダーつきでみんなそう思ってるのに違い無い。そうに違い無いのだ。私だけじゃないはずなのだ。黙ってるなんて卑怯なのだ。

かといっていちいち口に出されても嫌だけどな。

アーカンソー州だけにあー乾燥。ゲハハハハハゲハゲハ

そのへんの暗黙の了解、あるいは意思疎通のアワイとでもいうべきものが、実は文化の本質なのではないかと思う。百の言葉を費やしてようやく伝わるようでは文化とは言えないしましてやコモンセンスでもあり得ない。文化を文化たらしめるべく人はあー乾燥と口にしないのかも知れない。

そのアワイをわざとずらすと笑いが生まれる。わざわざ書かないことを敢えて書いてみてあぶり出される可笑しさ、あるいは予期せぬ言葉で継いでみた時の意外性。しかしあまりずらし過ぎて暗黙の了解を裏切ってしまうと人を白けさせ怒らせる結果に終わる。失敗だ。難しい。

アーカンソー州はロドリゲス

暗黙の了解の範囲は人それぞれ。許容されるずれの閾値もそれぞれ。いわゆる不条理漫画を笑う人と笑わない人の別はこの辺りにあるような気がする。

何が言いたいのかは相変わらず判らない。そもそもホントにみな「嗚呼乾燥」と思っているのか。文化の側に入りたいだけちゃうんか>nagajis


2008-08-31 カウントダウン1 [長年日記] この日を編集

[廃道本] 笹子隧道の写真をご提供ください

急遽必要に相成り申し候。大月側の例のあの坑口です。

・全体像がわかるもの。正面からの写真なお可。

・画素サイズは150メガピクセル150万画素もあれば充分。大きければなお可。

白黒ページで小さな扱いになってしまいそうですが・・・。ご提供下さった方には薄謝進呈いたしマス。nagajis@the-orj.orgまでご一報ください。

150メガピクセルってどんだけデカいねん。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

_ しとろん [まだ見つからない? 紙焼きならどっかにあるんだけど…どっかにね。 見つかるか怪しいのだが。]


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