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旧道倶樂部録"

nagajis不定記。
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1942-11-06 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月六日 金 雨

昨日消毒の為校庭に出したる被服を雨降り来りし故取入れて廊下に干し、食後は兵器の手入をなし十時より兵器検査あり。十一時より浴室に至り、消毒せし綿製品を取り各個に洗濯す。予は白浜・志磨・田村の三人と共に剣道場洗体場にて大量洗濯す。然し余り愉快にさわぎ過ぎたる故に昼食喇叭も聞えず食事におくれしは不可なり。
十三時より生徒監殿の兵器検査あり。主として毀損個所の検査なりたり〔き〕。以後休養、酒保もあり、第三運動班は十四時より十七時まで運動班会あり。目的は野営間団結薄かりしに依り、又剣術大会に備えて、又日本一の運動班たらしめんが為なり。夕食後も亦運動班切磋会ありて目的等を知り、班長により如何に班に影響ありやを考えたり。指導は難きものなり。
緩りとした気分抜けず緊張を欠ぎ〔き〕残念。勉強も手につかず。恥を知れ。学べよ。勉強すべし。寸陰を惜しむべし。


1942-11-07 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月七日 土 晴

平常通り授業あり。誕生日会にして十三時十分より補副官 山田耕作大尉殿の命課布達式あり。体操剣術あり。特に元気無しとて注意を受く。要領として声に力を入れて発する事肝要なり。
意気あれば腕弱くとも必ず相手をたふすものなり。被服の取入れ整頓に誠に忙しき日なりたり。内務・時間厳守・敬礼を特に克くなすべし。


1942-11-08 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月八日 日 晴

剣術。校長殿も来られて此のすがヽしき朝に武を練る。当〔正〕に武窓の特色たるべし。大詔奉戴日。午前中田中さんと日に照らされて話をなし、後整頓す。午後は酒保・勉強。よく考うるに今日は何を得たるかと心に恥ず〔づ〕。せめて勉強でもと張切りし心も緩み残念。時間の利用不足なり。山根の如く、森木の如く、彼等を見習う可し。努力するところに人間として賜分えらるゝにはあらずや。休日の軍歌演習は如何に一週間を緊張の中に終らしめるかを感じ其の効果大なりと認む。


1942-11-09 双葉山・照国来校 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月九日 月 晴

今朝に至りて急に気温低下し、一・二時間目共に筆を把るに困りたる程なり。
双葉山・照国来る。三時間・四時間目は土俵場の周囲に集合す。先ず〔づ〕双葉山の『角力を何故に国技となしたるか』の話ありて後、両力士他五、六命の力士に訓育班より五名宛稽古をつけてもらい、後四股ふみ・しきり等の要領を習う。
角力は神代より剣・弓と共に行われたるものなり。然して角力には礼儀を第一とし、正義感を第二に必要となすと。又攻撃精神を必要とす。角力の極意は「突き」にあり。今日此の二大偉人に接し特に双葉山のその人格勝れて、さすが横綱なりとの感をいだきたり。照国僅か二十四才にして彼の体躯誠に偉大なり。豈偉ならずや。
午後授業二時間。後教練あり。近日我が親父は猛烈に剛健になられて我等を鍛え、又我等も剛健なるべく努むるなり。剛健進取、実に之熊幼の伝統精神なり。


1942-11-10 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月十日 火 晴

昨日より一層寒く遂に霜柱を見たり。今日より日朝点呼は室内にて磨擦を成す。博物小考査あり。午後は工作にて甲型回路試験器によりて電圧の測定実験をなす。後僅かの時間を利用して一七・二〇まで剣術に行く。誠心こめて真剣になすべし。
一日の生活が愉快になりたり。特に自習時間に至れば一日の経過の早きと共に消灯までの僅かな時間を喜ぶ。何故か此の事を思えば勉強に精が出る感して愉快なり。〔欄外朱「誠に結構なり」〕 特に今日は予定を立て、其の通りになす事を得たる故愉快に能率上りたり。要は月日の早きを知りて其の努力の跡を喜び一層五省に沿うべく勉むるにあり。
今日は統彦の誕生日にあらずや。嗚呼残念なり。僅か一〇〇日にして世を去る。我にあと一人の弟ありたりと思えば残念々々にて泣くにも泣かれぬ気持なり。


1942-11-11 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月十一日 水 晴

終日昨日に比し稍暖なりき。
時間の厳守及び時間の利用は今日特に気持良き程出きたり。やはり愉快なり。午後は体操・教練なりき。射撃は幼年学校にて教える術科中最も大切なるものにして茂し最初に於て悪い癖でもつくと一生とれぬものなり。自覚して行わざるべからず。剣術をなすも未だ終始一貫真面目になすこと能わずして残念なり。
次第々々に諸動作に熱を生じて元気になり緊張して来た〔れ〕り。〔一〕層此の状態を続くべし。
気力今や旺盛にて可なり。専心とは愉快に真面目に熱心なることなり。近日次第に専心になりつつありて可。
K.D.はD.より学科成績劣ると。中学生に劣らざる如く毎日を勉めざるべからず。〔「D.」に朱で✕印、欄外朱「適当ならず」〕
二十四時まで延灯す。


1942-11-12 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月十二日 木 晴

昨日より一層暖かなりき。
今日の歴史の授業は誠に有益なりき。米英お自由思想に一時風靡されし時代を歎き、現在、之では不可なりと新〔奮〕起したる日本の此の姿を比べて、誠に指導者に感謝せざるべからずと。近日亦〔又〕々独逸語怠りがちなり。唯残念。
航空機乗員養成所見学

特に感じたる事は整頓の美にして厳なる、生徒が元気活溌にして明朗なる点なりき。思うにたしかに号令にても彼が我より大声の如し。我等将来の楨𨌎たるもの之に劣らず分きせざるべからず。
町田・下川両生徒監殿及び小林教官殿は中練に乗り金峰・龍田の方を一周されたり。其の心胸察すべし。我亦乗りたき一心に一ぱいなり。
下川生徒監殿旭四小授賞を授与されたり。

〔nagajis:授賞→綬章〕


1942-11-13 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月十三日 金 晴

今日亦暖く晩秋の感未だ沸かず。
午後教練二時間あり。照準鑑査あるも五粍の誤差あり。練習と共に視力をよくする事につとむべし。立射の姿勢にて据銃回数僅かに五十回にして腕痛し、腕力腕力
射撃演習あり。
斗くん近日上下級生の団結につき考えたり。要するに話すべし。然して相手を知る、そして和してこそ真なれ。特に四十六期と活すべし〔「要するに~べし」に朱傍線、欄外朱「この方法上級も可なり」〕


1942-11-14 俳句 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月十四日 土 雨

久方振りにて雨を呼び夕方急激に冷え風を加う。
終日学術練磨回にしていろヽ得たり。雄弁が己がものにしたき感せり。特に最後に於ける天然色の映画は驚意〔異〕の的なりき。雪にせよグライダーにせよ誠に好ましきものならずや。
我等はナチス党歌をなす。
明日に据えて二十時半消灯す。
我近日風流になりて俳句を好む如くなりぬ 入浴後朗かに食堂前を歩きつゝ
 吹く風に あちらこちらに いてふの葉
を作りたり。


1942-11-15 ソロモン海戦戦果・地方民米英思想 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月十五日 日 晴

運動班にて金峰山登山。三・五〇起床す。我は河内に行くを以て自転車にて行く。八時征服。十時下山し井上・高橋・入江と河内に赴き蜜柑を手にして百貫石を廻りて帰校。八景水谷にても之を食し十五時帰校す。自転車にて此の度初めて終日遶りかど大部早くして行程多く充分に目的の浩然の気を養い得たり。晴れいたるに依り天山を眺むるを得たり。
 十一月十二日よりのソロモン海戦々果
  撃沈巡六 駆一 飛十人げきつい
我方戦一大破 駆二沈没 飛十余未還

〔欄外冒頭「関門海底随道開通 昭十年起工したものなり。」、次いで「今日地方の民衆の心わかりたる感なせり。未だ英米思想あり残念」〕


1942-11-16 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月十六日 月 曇

父の命日。
部長殿の御注意に曰く、白梅の如く高貴なれ。と。誠にヽ我等一層自覚せざるべからず。
月例身体検査
 身長 一・六三七米  胸囲 八一・五糎
 体重 五二・〇瓩   呼差 五・〇糎
未だヽ不充分なり。体格良ければ術科をなすに当り何事も進歩向上するなり。此の点我は不可なり。之れ自覚して努むべし。
学班切磋会をなし、剣術大会を論じて後三学班の欠点たる「元気無し」とに付き口論す。要するに唯底力ある声を出し態度を厳正にするにあり。


1942-11-17 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月十七日 火 曇

独逸語単語(名詞)五十可り考査あり。午後は唱歌後教練。射撃予行演習なりき。我は急に引鉄引く癖生ず残念なり。射撃は最も大切なりと自覚して実施するを要す。
南太平洋海戦として巡洋艦三隻の撃沈増加発表さる。八月七日ソロモン海戦より昨日までの百日間の総合戦果左の如し
 撃沈  戦艦 1
     航空母〃 4
     巡洋〃  24
     駆逐〃  16
 大破以下略す。
我等唯戦勝に酔うことなく益〃本務に向って邁進せん。


1942-11-18 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月十八日 水 晴

近日訓育班全員総って緊張の模様あり。切磋の賜なり。
校外演習にて八景水谷に至り歩哨動作を習う。今日のは実に実戦的に感じたり。寒意熱殺にて一冬貫く覚悟を要す。


1942-11-19 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月十九日 木 曇

室外零下三度の寒さなりき。
午後は体操にて朝より全身だるくして本気に精神込めてなすことを得ず。之れ未だ我の体の不甲斐なさ充分鍛錬すべし。又今日の体操の結果随意運動には大会に備えて剣術のみをなすに非ず体操もすべきを感ず。次第に能力低下する如く感ぜし故なり。作業は字号修技にて絶えま〔朱取消線〕ざる努力必要なり。
十二寝室は整頓其の他良好にて誉められたり。兵器の手入等いわれたる事は必ず実行すべし。
前述の如く今日は気力に欠けたり。校則の点は切磋行われて全員之に従う如くなり今や二訓の風気〔朱で「気風」に訂正〕成らんとす。此の状態維持。町田生徒監殿は昨日より大分に陸幼試験乙委員とて出張されたり。下川生徒監殿は鹿児島へ。
第三次ソロモン海戦発表、万歳然し我方の損害を考うると残念なり。米英も漸く本気になり出したる模様なり。


1942-11-20 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月二十日 金 晴

気温稍暖にして為に先日来のだるみ及び就寝中の苦悶もなく、終日を新進の気を以て過したり。
我未だ剣術に於てかけ声小さく相手をして、いささか気合抜けしたるが如き感を持たしめるに至る。前の反省事項にも書きたる覚あり。声大なれば自ら気合も生じ剣術が愉快にならん。


1942-11-21 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月二十一日 土 曇

早朝に雨の為むし暑きを覚ゆ。
三年は一時より明日一時まで終日校外訓育にて小倉工廠を見学、一年は終日の予定の阿蘇登山が雨の為延期となる。
午後訓話・学用品検査・愛校作業ありて、後に久しくして走り機械体操をなし、如何に鈍重になりたるか力を感じたり。体操も亦行わざるべからず。
夕食後柔道場に於て学年会を実施して、和気藹々の中に団結を計りたり。
十一月十五日関門トンネル開通し、熊本にも東京行列車を見る如くなりぬ。尚長崎には富士が至〔通〕り佐賀も九州にては門司・福岡・鳥栖と共に停車するとぞ。快なり。
佐中より海兵七名合格との報あり。


1942-11-22 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月二十二日 日 快晴

徳丸・広瀬教官殿と共に三学班全員は我等の担任教官殿として一日を楽しく有意義に過さんとの目的を以て隈府に至り久しく菊池一族勤王の跡を偲びたり。代々の勤王の士一族近くにあり。我等奮起せざるべからず。五時起床 往復電車 十六時帰校誠に有意義なる日なりき。


1942-11-23 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月二十三日 月 晴

新嘗祭の良き日にて 天皇陛下に於かせられては皇祖皇宗の御神霊に今年の御新米をお供えになり御自ら召し上がられる日なり。以て我も祈うべし。
剣術が愉快になりぬ。何となれば我は近日特に剣のはやきを稽古中にして次第に功を奏してより敵を斬る如くなれる故なり。益〃奮励努力すべし。終日外出することなく、校内に留りて或は集会所に食し或は学ぶ。然し、我は近日特に確乎たる意思に欠くるを感ず。己に克つべし。然して後成功すべきものなり。


1942-11-24 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月二十四日 火 晴

物理及び歴史の考査あり。
剣術は試合にして六人の総あたりをなす。試合前に武者振いしたり。これはならじと胆を据えたり。未だかゝる事にては不十分なり。今日の試合は大率攻撃精神ありたり。益〃此を基礎として錬磨せざるべからず。


1942-11-25 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月二十五日 水 曇

風を増し肌寒し。午後は工作にて受信機をいじりたり。稍〃ラジオの認識生じて愉快を思じたり。生徒監殿は今日出張の所来られたり。
剣術は未だヽ攻撃精神不足。昨日五人中四人を抜きたるは必勝の信念ありし故なり。それには自信が必要にして千磨必死の訓練より実を結ぶものなり。攻撃精神に依頼して技に依ること勿れ。
今日は何故か常と異なり飯をうまく感じたり。思えば今年の新殻にあらざる〔ず〕や。感謝して一粒の米を食し、又むだにする〔朱取消〕べからず。

〔nagajis:「新殻」→「新穀」か〕


1942-11-26 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月二十六日 木 晴

今朝は殊に寒さを増し室外零下四度なり。今日の射撃予行演習にて悪き癖あるを感じぬ。(1)照準がいつまでもつかざること。(2)撃発が照準に支配されがちにてがく引の如し。毎日の演練必要なるも注意すべし。
剣術も亦基本動作崩れつゝあり。特に後にて感ずるは、腰の速〔推〕進(へっぴり腰なり)及び斬撃した際の突進不可なり。伊東寛文さんの如くつっ走る可し。思え之れ唯攻撃精神に原因するのみなり。勝負にこだわる勿れ。行うには勝つを目的とするも余り之にこだわると礼儀も乱れ、基本動作乱るゝなり。
時のたつは早きもの早四週間もたてば冬休暇なり。


1942-11-27 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月二十七日 金曜日 曇

朝の南風は何時となく西に変り、剰え雨を増し刻々と寒くなりぬ。
午後は消防演習にして、その後物理授業・運動班運動として、球戦あり。平凡なる日。酒保販売の状況は下劣の下劣なり。特に己人的にならざること等注意あり。高潔なる品性を必要とする我等にとり、これ程恥ずることなし。特に上級生の立場として切磋すべし。


1942-11-28 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月二十八日 土 曇

たまヽ小雨あり。授業も十分と身が入らずに愈〃待望の剣術大会とはなりぬ。十三時より開始。二年も総当り試合にていずれも運動班に関係するものなりき。我は一本を得るのみ。やはり練習不足がものを云い攻撃精神に欠けたり。成績は二・三年合せて第一が一 第四が二 第二が三 第六が四、第五が五 第三は六なりき。特に之は二年の我等に罪あるものにして各人が努力せざりし故なり。二年の成績 一-63 二ー62 三-43 四-51 五-43 六-53 一訓は熱心なる練習の賜なり。反省。〔欄外朱:「子等は之に劣りしか」〕 十六時半より会食をなす。以後普通なり。
実力より常の努力大切なれ


1942-11-29 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月二十九日 日 快晴

剣術も朗かにやりて外出す。嘗て十月十三日写り〔せ〕し写真は写真屋の偽に依り未だ之を手に入れず。県庁前山本写真館なり。
十一時半帰校す。午後は専ら休養とす。今日感じたるは一日の日課を確実になし遂げずんば休養は気がのんびりともならず気にさわりて充分出来得ざることなり。即ち暇さえあれば勉励したき気持なり。


1942-11-30 [長年日記] この日を編集

[陸幼日記]十一月三十日 月 曇

終日曇天にてう〔す〕ら寒し。早十一の晩秋も今日を以て終をつげ愈〃明日より十二月の初冬に入る。秋の日の短かきより後期前半は益〃短かく感ぜられたり。午後は訓学・作業。字号通信は一時間をおくと必ず下手になるものなり。絶えざる努力肝要なり。一分間に六十を送り且つ受け得ば一人前なりと。我等未だ二十なり。
機能力検査を目的に運動をなす。
未だ精神力に劣るものあり。確乎たる信念!!


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