nagajisの日不定記。
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北山第二トンネル隣の未成トンネルを再訪。そうそう、こんな感じの変な断面。入口付近は切り広げが進行していて幅4mくらいあるのだが、10mもいかないうちにそれが終わって導坑だけになってしまう。ガリバートンネルよろしく徐々に細くなっていく感じ。左右だけは。上下はざっくり切り下げられていて棚のようになっている。この掘削方式は日本式とも底設導坑ともベンチカットともちょっと違う。切り広げられた部分は路床レベル=軌道レベルで天井を切り上げる必要がある。導坑は幅が広いが天井は低い。1m強。前回訪れた時に天井に頭をしこたま打ち付けて悶絶したのを覚えている。
導坑は右に左にヨロヨロしているような状態で、しかし路床の水平なことは特筆に値する。湧き水が流れずにうっすら水たまりを作っているような精度。レベルはしっかり取られているらしい。ただ左右のヨロヨロのせいで山を突き破ってしまっている。とても妙である。
一番確認したかったのは鑿岩機の掘鑿痕があるかどうか。確かにあるが導坑の区間にだけだった。入口附近の切り広げの辺りには見られない(当たり前かも知らんが)。直径は約3㎝。通常とは逆向き(坑道奥から外に向かって掘削した跡)があったり、膨張した三角形の如き穴もあったりした。発破の痕跡もある。
この三角形状の掘鑿痕は、確か青の洞門の崩落箇所の脇にあった旧道の壁にもあった。大きさもほぼ同じだ。これは長ノミでないとできない跡だと思う。鑿岩機の刃先はこんなじゃないし、ロッドも三角というのは考えづらい。長ノミを最小限に回して掘ればこんな三角形になりそうな気がする。
すっかり忘れていたのだが、福知山線には山陽形煉瓦が使われている。宝塚駅の2番ホームとか(上写真。一部改修され違う煉瓦が無理くり突っ込まれているので比較していただきたい)、北山第二・溝滝尾トンネルとか、この間にある煉瓦壁とか。メジャーを持って行きそびれたので正確なことは言えないが、70mm前後なのは間違いなく、また武庫川第二橋梁を渡ってから先は作業局型になってしまう。このへんは小野田さんの論文にもあるが(73mmとされている。だとすると3inch型になってまうな)。
しかしまあ…懐中電灯+手持ちでこれだけの写真が撮れるんだったら、フラッシュなんか要らないじゃんとか思ってしまう。便利な世の中になったものである。