nagajisの日不定記。
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最寄り郵便局の時間外窓口が8:00~22:00に変更されていることを知らなかった.迂闊だ.
そんな言葉を思っている午前0時半.高望みと訳すべきか無茶とするべきか.
ここ1ヶ月ほど手整形の煉瓦を触り続けてきた結果、面白いことを発見した。手整形の煉瓦には必ずといっていいほど「掴んだ跡」がある。手整形の煉瓦が手元にある方はぜひ確認していただきたい(滅多にいないと思うが)。
確認方法:長手の面を下にして、横向きに置いた煉瓦を、上から両手でわしづかみにした時、平の面の中指と薬指の当たる辺りに微妙な凹みがある。いかにも自然な位置で、そこを掴むとバランスよく持ち上げられる。微かな痕跡なので指を滑らせて探してみてほしい。見つかったらおめでとう、百年前の職人と同じ手さばきを追体験していることになる。
指先の跡は平の面の平滑なほう(大きな筋が入っていない側=形枠に詰めた時に表を向いていた側;盛り上がった煉瓦をピアノ線などで削り取るため繊細な横縞がついている)にあることが多いようだ。形枠から抜いた直後の柔らかい煉瓦を移動させる時か、乾燥場に並べる時ににそうやって掴んだのだと思う。煉瓦は長手か小口を表に見せるように積むのが前提だったから、その面を触って歪めたりしたくなかったはずで、そうすると親指と残り4指で平の面を掴むほかない。また煉瓦を乾燥させる時は長手を下にして並べればスペースを有効活用できるうえに乾燥も早いだろう。そのような状態にするためには作業のどこかで柔らかい状態の煉瓦を「立てる」必要がある。煉瓦刻印が裏表についていることが多いのも、どこかで煉瓦をひっくり返す工程があったことを示唆している。
この跡は、手整形煉瓦の平の面の片側に目立つ筋がついていることが多いわけ(手整形煉瓦の製造工程)を解明するヒントになるかも知れない。関西地方の手整形煉瓦には平の面の一方に顕著な筋が入っていることが特徴と指摘されていて、枠からはみ出した煉瓦を削り取った時にできたものと説明されているが、自分は疑問に思っている(じゃあ何なんだ、がうまく説明できないのだが)。作業の最後の段階で煉瓦がどちらを向いていたか、この指の位置で読み取ることができるはずだ。
といったことを誰かに伝えたいという思いだけは枯れていない。それが尊いことだという評価もいただいた。それを信じて主張し続けることが、今の自分には要求されている。