nagajisの日不定記。
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いま、nagajisの中だけで、勝手に「大和川クエストカード」がアツい。
先日行った亀の瀬地すべり資料館でこんなカードを頂いてきた。カードとは言い条A6手帳サイズ折り畳みリーフレットである。専用のバインダーさえある。「ご自由にお持ち帰りください」とあったので一セット60枚を一気に頂戴した。
内容は至って真面目な啓発パンフレットである。大和川がいかに大切な川であるか、汚染がどのくらい改善されたか、水害のときにどのように対処すればよいか、等々が書かれてある。1枚1テーマで、深い掘り下げや資料的価値があったりもする役立つリーフレットである。大和川流域のことに不案内な私にとっては一冊の教科書になり得るほども価値があるように思われる。
何より表紙がいい。啓発的な内容ゆえ、まずは手にとってもらうところから始めなければならないというディスアドバンテージを克服するための工夫があって、それが見事に成功している。かくいう私も表紙を見て「なんじゃこりゃ」と思って思わず手にしちゃったよ母集団の1である。
この嵌り具合……大阪住まいの人でないと伝わらないかも知れない。水の行き先が新今宮。難波でも新大阪でも天王寺でもなく新今宮。この絶妙なセレクションにセンスがある。JR環状線と南海電鉄の乗り換えのためだけにあるような、しかし奈良方面へゆくには天王寺乗り換えよりも新今宮乗り換えのほうが微妙に便がいい−−−天王寺まで行ってしまうと隣ホームで乗り換えねばならぬ−−−もちろん大和路快速一発のほうが早いんだけどね−−−という微妙な立ち位置の駅である辺りに輝きがあるように思われる。これが喜連瓜破だったり放出だったりしたら附き過ぎだろうし、そもそも交通系を離れて生駒山だったりしたら離れすぎだろう。川=昔の運輸幹線、鉄道=今の運輸幹線であるという暗黙の了解をさもさりげなく要求してくる高等テクニックに痺れる。
これなども素敵である。「親水」から3番を思いつき、剰え答えとして用意できる人はそうそういないんじゃないか。してそもそれを国交省大和川河川事務所の公式パンフレットに採用することを決断できる人はいないのではないか。しかし現にこうして採用され配布されているという事実。瞠目して余りあることだと思うし、国交省大和川河川事務所の心意気を汲むべきではないかと思う。私はそう信じて疑わない。
これなどはまさかのブラック系である。「見なかったことにする」。そんなの選ぶわけねーだろプゲラと笑いつつ手にしてしまうものの、案外誰もが普通にしていそうなことである上に自分自身思い当たる節がないわけでもなく(オマエは今までに拾った川のゴミの数を覚えているか?)、そのうえ中身を読んで竜田川の最上流域が下流域より非常に汚れていることを知ってしまったりすると「無関心で済みませんでした」「笑って済みませんでした」と謝りたくならざるを得ない。中身が真面目であるがゆえにその反動はとてつもなく大きい。土下座しても足りないんじゃないかと思う。
結論。よく練られたよいリーフレットだと思う。ぜひとも続編を出していただきたい。そして滑る猿への対策をしていただきたい。けんちゃんからのお願いです。