トップ «前の日記(2018-10-16) 最新 次の日記(2018-10-18)» 編集
1941|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
1942|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
1943|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|
2005|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|10|11|12|
2007|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2008|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2013|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2014|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2015|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2016|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2017|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2018|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2019|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2020|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2021|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2022|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2023|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2024|01|02|03|04|

旧道倶樂部録"

nagajis不定記。
本日のアクセス数:0|昨日のアクセス数:0
ad

独言 | bdb | C60 | D | KINIAS | NDL | OFF-uploader | ORJ | pdb | pdf | ph | ph. | tdb | ToDo | ToRead | Web | web | きたく | | なぞ | ふむ | アジ歴 | キノコ | コアダンプ | | ネタ | ハチ | バックナンバーCD | メモ | 乞御教示 | 企画 | 偽補完 | 力尽きた | 南天 | 危機 | 原稿 | 古レール | 土木デジタルアーカイブス | 土木構造物 | 大日本窯業協会雑誌 | 奇妙なポテンシャル | 奈良近遺調 | 宣伝 | 帰宅 | 廃道とは | 廃道巡 | 廃道本 | 懐古 | 戦前特許 | 挾物 | 文芸 | 料理 | 新聞読 | 既出 | 未消化 | 標識 | 橋梁 | | 滋賀県道元標 | 煉瓦 | 煉瓦刻印 | 煉瓦展 | 煉瓦工場 | 物欲 | 独言 | 現代本邦築城史 | 産業遺産 | 由良要塞 | 発行 | 看板 | 石垣 | | 竹筋 | 納得がいかない | 索道 | 絵葉書 | | | 資料 | 近世以前土木 | 近代デジタルライブラリー | 近代化遺産 | 近遺調 | 道路元標 | 道路考古学 | 道路遺産 | 都計 | 醤油 | 陸幼日記 | | | 鯖復旧 | 鳴門要塞

2018-10-17 [長年日記]

[独言] ひょうごの橋梁・トンネル名選150

こんな内容で投稿するとか、確信犯だろ(正しい意味で)。

洲本市由良町に明治20年代に建設された由良要塞。その専用道路(軍道)として建設された路線に当時の煉瓦アーチ橋が残る。県や町の管理台帳では昭和年間竣工とされているが、この年度は昭和9年に軍道を廃止し県道へ移管したことを示すものと思われ、実際この移管時に各橋梁が存在していた記録がある(例えばアジア歴史資料センターアーカイブの公文書 https://www.jacar.archives.go.jp/aj/meta/image_C01006622600?IS_KIND=SimpleSummary&IS_STYLE=default&IS_TAG_S1=InD&IS_KEY_S1=C01006622600& など)。

アジア歴史資料センターのアーカイブで建設当時の公文書を探すと、

・小池川橋、小佐毘川橋=由良軍道第一部 (県道76号小池川橋~佐尾大谷の分岐点:小池川橋・小佐毘川橋):明治25年4月9日着工〔アジ歴資料レファレンスコード:C07050399800〕
・大谷川下軍橋=由良軍道第三部(県道76号佐毘大谷分岐点~由良要塞砲台):明治25年4月9日着工〔アジ歴資料同上〕
・宮川橋、寺谷川橋、禅寺川橋=由良軍道第四部(洲本市道由良山田線、字宮ケ谷~連隊営舎):明治27年5月22日竣工〔C10060479200〕
・婦野川橋・婦野谷第2号橋・婦野谷第1号橋=伊張山堡塁交通路(市道婦野谷線):明治27年7月31日用地買収〔C10060559800〕

といった路線の着竣工の記録が見つかる。砲台や堡塁が完成した明治27年~28年頃には完成していたものと推定される(要塞建築には煉瓦アーチが多数採用されている。その技法を道路橋に応用したものか)。ただし小池川橋だけは明治34年頃に小池川の付け替えと練兵場拡張のため架換が行なわれている〔C07071895400〕。この橋梁だけ使われている煉瓦が異なるのはそのためだろう。

明治27年ころまでに完成していたとすれば、丹波市柏原町の徒輿橋(明治16年)に次いで全国でも2番めに古い道路用煉瓦アーチ橋となる(そもそも道路橋に煉瓦アーチを採用した例は全国でも数少ない)。また煉瓦製の軍道橋梁が多数現存しているのも稀。

橋梁名は『兵庫県の近代化遺産』から。宮川橋は左岸側の藪に「宮川軍橋」の銘の入った石材が残されている。また大谷川下軍橋と対になる「大谷川上軍橋」も存在したようで、現地には他の軍橋にも見られる欄干石が放置されている。その他陸軍連隊敷地内を流れる川にはアーチ部をフランス積みで築いた煉瓦橋の跡がある。

洲本市由良町由良、小佐毘、佐毘大谷

宮川橋:東経 134 度 56 分 32.597 秒 ,北緯 34 度 17 分 30.023 秒
寺谷川橋:東経 134 度 56 分 35.822 秒 ,北緯 34 度 17 分 22.621 秒
禅寺川橋:東経 134 度 56 分 38.371 秒 ,北緯 34 度 17 分 17.754 秒
l小池川橋:東経 134 度 56 分 47.940 秒 ,北緯 34 度 17 分 5.521 秒
小佐毘川橋:東経 134 度 56 分 51.461 秒 ,北緯 34 度 16 分 44.936 秒
大谷川下軍橋:東経 134 度 56 分 56.990 秒 ,北緯 34 度 16 分 25.266 秒
(大谷川上軍橋:東経 134 度 56 分 49.074 秒 ,北緯 34 度 16 分 17.479 秒 現存せず)
婦野川橋:東経 134 度 56 分 34.408 秒 ,北緯 34 度 17 分 7.969 秒
婦野谷2号橋:東経 134 度 56 分 13.236 秒 ,北緯 34 度 16 分 43.590 秒
婦野谷1号橋:東経 134 度 55 分 52.014 秒 ,北緯 34 度 16 分 32.628 秒
(連隊内橋梁跡:東経 134 度 56 分 36.830 秒 ,北緯 34 度 17 分 6.828 秒)

湊川隧道や武庫大橋や、もちろん明石大橋や鳴門大橋やも推したいけれども、その辺はきっと適任の誰かが投稿してくれるはず。だいいちこんな情報提供なんか期待されちゃいねえんだよ>nagajis

[独言] 10/20

友ヶ島へいく。いくったらいく。ご一緒されたい方があったらどうぞ~。たぶん始発便で渡って、帰ってこない可能性大。

[独言][滋賀県道元標] なんか、おる。


滋賀県の県道起終点には「元標」があったらしい。 122号貴生川停車場線。 509号間田長浜線。531号藤川春照線。形式はまちまちだが石で作られた標柱。径6寸5分≒20cmくらい。県の県道指定をみてググルマップで起点をみたら、それっぽいものがあるところが他にもありそげ。つづら尾崎は県道の境目(ここのは歌碑かなんかかもしらんが)。橋の親柱にもたれかけさせてるやつとか。隣に台座付きでほおってあるやつとか、いかにもそれくさい。なんなんだろう。どういう例規に沿って設けられたのか。県の道路標識の告示は平成20年代に入って制定されたあたらしいやつで看板の文字とか大きさとかを指定してる。ソレ以前に何か存在したのか。それとも道路法の付帯構造に名前だけ紛れ込んでいる「道路元標」を拡大解釈したものなのか。

いまで言う青看板とか六角看板とかで県道番号が指示されるようになる以前、県道路線を示そうとしたら、やっぱりこんな石碑を使うのが一般的だったんだろうか。既に検出している三基にはこれといった共通点がない(指定年度が昭和30年代末〜40年代初頭っていうくらいか。だからといって同じ頃の県道に必ずあるようでもないし)。長浜のは「終点」で他は「起点」。それぞれの対になるものがあるかどうかは未確認。他の県道も同様。


トップ «前の日記(2018-10-16) 最新 次の日記(2018-10-18)» 編集