nagajisの日不定記。
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佐賀に比し熊本の寒きに驚く。午前は九・〇〇帰校申告ありて、後に田代皎大尉殿(東幼三十五期・佐賀中学出身)の命課布達式あり。大尉殿は四十七期三訓、児玉生徒監殿は四十六期三訓となられたり。後校長訓示あり。昭和十八年度に於ける夫〃の方針及覚悟につき。田中真美は次期編入を命ぜられたり。他は随意、午後は愛校作業にて舎の周囲をなす。一向〔只管〕に独乙語をなす。夕に至り風を加え雨を共〔伴〕う。未だ休暇が思われて漸くたてる一日は愉快ならず。良好。高千穂丸遭難状況を承り僅か四分間にて沈みし故渦に間にあわずして巻き込まれたらなんと。松浦も十分八九生きある見込みなしと。元気なりし松浦が次々と思い出されて寂しき感に打たれたり。
〔nagajis:高千穂丸は1943年3月17日米潜水艦の雷撃を受けて沈没。他に東幼・広幼の生徒も乗船していた〕