nagajisの日不定記。
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漸く一息ついたので記念に一枚。初三郎の描いた矢ノ川峠。
ずいぶん思い切った構図ではっとさせられるが、矢ノ川峠の特徴をうまく捉えてあると思う。峠を知っている人ならどのへんなのかすぐにわかるだろう。ただし右端に描かれた隧道は現実には存在しない。道が南谷を登り上げて尾根筋に到達してからは隧道はないからだ。谷もここまで深くもなかったような気がする。
ついでにもう一つ。大杉谷峡谷。どの辺りだろうか? 谷沿いはあまり歩いていないのでピンと来ない。もう少し大杉谷らしいシーンがありそうにも思う。
それでも……右端の人の小ささから世界の奥行きが感じられる。そうそう、深遠壮大なこの谷の中では人の存在なんてこれっぽっちなんだよな。
初三郎絵葉書はこれとこの間の鈴鹿峠、あと桑名の七里の渡しがある。桑名はフツーの浮世絵だからパスしておく。
スキャンかたじけない。大台か南アルプス並みの厳しさに誇張されておりますが,旅心を刺激する絵ではありますな。最近,伐採により旧旧道の一部があらわになっております。大杉谷の方は,どこか判りませんが,今の登山者がこぞって撮るような場所ではないですね。<br>夏の豪雨で,大台を含め半島南域の道路崩落は大小無数にあり,崩落箇所からはいまだに水が出ているところもある。こうやって人間に傷つけられた自然は,自らの力で元に戻っていく。人間の過去と自然の未来に渡された一瞬の儚い存在である廃道ゆえに惹きつけられるのか。
いい意味でも悪い意味でも「人と自然の戦いの跡」ですね>廃道。そのうち自然が勝つだろうから心安く見ていられます。