nagajisの日不定記。
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捨てた結果どうなるか、を直截的に示している看板。物事のあとさきや因果関係にまず頭が回るような人ならすんなり理解できるだろうが、そういう人が不法投棄をしたりはしないだろうから、効果的な表現とはいい難い。
パンチって、最近あまり聞かないような気がする。あってもネコパンチとかアンパンチとかちょっと違ったものになっている。パンチという言葉が持っていた魅力も威力も殺がれてしまっている。そんな気がする。
熊野地方の漁師は豊漁のまじないにオコゼの干物を携行したという。山の神が醜い顔をしているので、それよりも酷い顔をしたオコゼを見ると喜ぶといった。確か笑い祭も熊野じゃなかったっけか。山の神を馬鹿にした一寸ひどい話ではあるが、そういい始めた最初を考えると興味深いものがある。
豊猟の祈りがオコゼ自身に向かうこともある。猟に行く時、小さなオコゼの干物を半紙で包み「獲物を取らせて下さったらこの世の光をお見せしましょう」とまじなう。獲物が捕れたら捕れたでまた紙で包み「もう一度捕らせてくれたら今度こそこの世の光をお見せしましょう」。そうやってオコゼは騙され続けることになる。代々受け継がれ何重にも紙に包まれているオコゼもあるそうだ(以上柳田翁)。十津川の猟師もオコゼを所有した。頭をちらっと見せて「豊猟にしてくれたら全部見せる」。捕れたら尻尾だけ見せた。祈る対象を騙すところはいっしょだ。
山の神を女性に仮託したのは何でだろう。しかも全国一様に。そういえば山姥もそうだ。山爺も山男もないではないが圧倒的に山姥のほうが多い。女なのに山にいて、恐ろしい形相で追いかけてきたり強力を発したりするというところが、恐ろしさを増幅させる設定として好まれたのだろうか。山の恵みを与えてくれる母なる大地だからか。
友ヶ島の海軍聴音所は昭和期に建設されたものと「ヒストリア」の煉瓦特集の論文にあった。ならば和歌山の煉瓦工場のでもいい。統計書や工場通覧で和歌山県に煉瓦工場が現れるのは大正期も後半になってから。和歌山窯業や和歌山煉瓦、南出煉瓦製造所なんかが存在した。
この論文では手成形=明治大正期の煉瓦、 昭和期=JIS規格とかかっていて、手成形のJIS規格でない分銅刻印煉瓦が聴音所に使われていることに疑問をなげかけているが、手成形煉瓦なんて戦後まで作られていたのだし、JESに完全統一されてたわけでもないことは引用文献「日本煉瓦史の研究」にも書かれてあるはずなんだけどなあ。
そういえば五條駅の近くで見かけたあの煉瓦刻印も分銅だったかも知れない。薄暗くなってきた頃に見つけたうえ印影も薄くてはっきりわからなかった。 最初に「Cか?」と思ったのは分銅の片側半分をそう見誤ったのだろう。
昭和10年代から40年代にかけて操業していた鉱山。このへんで「B」といったら播州くらいしか思いつかないのだが播州窯業っていう会社はない。番匠も窯業じゃないし耐火煉瓦作ってたという記録もないし。
機械成形煉瓦に押されたキシレン刻印。目立つ大きな傷は機械成形に伴うものではないらしい(傷が平行or同心円状についているわけではないので。あとこの傷が刻印の底にまで達している。刻印が押されたあとについた傷だ)。そうではなく、刻印の上のほうに、小口の辺に平行にささくれ傷がついている。この方向にささくれが向くのは以前掲げた米国式連続整形機で切ったからではないか。大阪窯業式の機械成形だったら長手と平行に近い形でつくはずだ。
橋本駅前の繁華街の周縁部が絶賛区画整理中で、更地になった住宅跡でいくつかの刻印煉瓦を見ることができた。写真の刻印は「10」入の日本煉瓦刻印が並んでいた基礎の一角で見つけたもの。まるでダブルダガー「‡」だが日煉刻印を縦に2つつなげて押したものだろう。どちらかが掠れているわけでもないから意図的にこう重ねたことがわかる。そりゃ日に数百個も作ってたら飽きるだろう。遊んで単調打破したくもなるだろう。
おしゃれ住宅の庭先に使われていたもの。B.C.△H.J.を彷彿とさせるプレス成形。調べるとオーストラリアのトゥーンバという都市で作られたものらしい。 煉瓦は南半球からもやってきているのである。
トゥーンバにはいくつかの煉瓦工場があるみたいだが特定は叶わなかった。Darling Downs Brick Salesというのが最も古くからある大きな会社の模様。
「橋梁工学の最近の諸問題」を見返して、三弦トラスって結構あったもんなんだなと知る。高知県の下津井橋とか静岡県の万世橋とか。
こんばんは(^-^)<br>芸術性の高い刻印煉瓦のお写真が素晴らしいと思います!<br>こちらは何回か行きましたがサッパリでしたけど。。。^^;
煉瓦刻印に限らず、こういう凹凸のあるもの(例えば鉄道のレールの刻印など)は夜中に行ってライトで照らしてみるといいと教わりました。印影がくっきりするので判別しやすくなるんですね。<br>橋本で見つけられたのはたまたまですよー。それよりも、路地裏を懐中電灯片手にうろうろしてた私はさぞかし不審者だったことでしょう(汗