nagajisの日不定記。
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そうか。1920年2月って八幡製鉄所で大きな労働争議があったのだな。前年秋から不穏な空気があって、労働団体(労友会)の幹部が解雇されたのをきっかけに2月5日未明から2万人余りがストに突入。幹部が逮捕され9日に平常運転に戻ったけれどもこの間高炉の火を落としたりしてる。んで労働側の要求が全然受け入れられなかったので24日に再度ストに入った。しかしこれも製鉄所側が高圧的態度で臨んだので3月2日には元通りにならざるを得なかった。要するに1920年2月は1-4日と10~23日くらいしか稼働してなかった。後者は高炉再点火とかでもっと短かっただろう。
そんなごちゃごちゃした月だったので「○S 60 A 1920 2」だったり「○S A 60 1920 II」だったり「○S 60 A 1920 II」だったりがあるのに違いない。それまで刻字を担当してた労働者がストってしまったんで慌てて他の人がやったために間違った、とか、罷業がうまいこといかなかった腹いせにわざと間違えたったざまーみさらせ>機能的には問題ないのでこのままでおk、とかなったんじゃないか。
「○S 60 A 192_〔blank〕」と重ね合わせて考えると面白いかも知れない。数字の書体だとか字間だとかは各年度で微妙に違うから、拓本とって比べてみたら1920年代のいつのものなのか突き止められたりしないだろうか。
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00101846&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1&LANG=JA
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00101818&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1&LANG=JA