nagajisの日不定記。
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まったくふじゅんなどうきからかくちょうをはじめる。わはは。そういう動機でもなければやらんだろ。やらんかったら中途半端で終わるだろ。
先日勝山市を通った時に出会った記念館。もと羽二重織の工場だった建物を再生して勝山の織物工業の歴史を教えてくれる施設になっている。
2階のこの展示が素晴らしい。糸繰り機や整経機などが動態展示されている。糸はさすがにループで回してあるけれども、これだけ各種の機械が律儀に動いている姿はなかなか見られるもんじゃない。何よりステキなのが、当時のやりかたと全く同じ方法で動力を取っているところ。ひとつのモーターの回転を、革ベルトとプーリーを介して各機械に伝達するという、当時のやり方をそのまま再現している。この機械たちはたった一つのモーターで動いておるのだ。それが昔の工場の極普通であって、今じゃまず見ることのできない仕業なのである。素晴らしい。ああ素晴らしい。オーチンハラショー。
奥にある羽二重の織機も動かして下さった。樋を左右に飛ばす仕組みがどうしてもわからなかったのだが---要するにピンボールのフリッパーではたくような感じで左から右、右から左と飛ばすのだけれども、それに動作を与えているらしい回転が2回転したところで1度樋が飛ぶ。どういうタイミングの取り方をしてるんだろう---、樋を受け・飛ばす構造体とそれを動かすバーとを接続するのに厚い刺子の布を使ってあるのは意味がわかった。樋を受けた時のショックをそこで吸収しているのだ。刺子布は樋受け部についてる棒に半分巻き付くような形で取り付けられていて、それをグイと引っ張ることで樋を飛ばす。逆に樋を受ける場合はその布と棒の摩擦&厚い刺子織りが曲がることで衝撃を吸収する。もし樋受けと機構がリンク構造かなんかで結ばれていたら樋受けにあたった瞬間に跳ね返ってしまって送り返せないだろう。どこかにショックを吸収する機構を入れればリンクでもいいんだろうけど、たぶんすごく煩雑になる。そのへんのややこしいところを刺子布一枚で処理しているところに感動を覚えたことだった。
夜食にチキンラーメンをしばいたろうと思い立った時に常温保存かつ1週間ほど賞味期限が切れていた卵が出てきたのだが何の躊躇いもなく食べてしまえたところに生命讃歌を聴いた気がした。あちこちガタが来ているくせに胃袋と外因に対する免疫力だけは衰え知らずなようである。なにしろ金と食うものに困って2週間前の常温放置のサンドイッチを食っても何事も起らなかったような胃袋だからな。とはいえ症状が出るとしたら明日の朝とか今晩就寝中だろうからここで結果をご報告することができないのは残念である。
こんな胃袋でも貝類の毒には正しく反応するようで冷凍庫に一年間近く入れっぱなしになっていたホタテを食った時にはさすがに胃が痛くなった。偉いものだと思う。