nagajisの日不定記。
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http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00060301&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1&LANG=JA
製品市価は近時著しく昂騰せるが右は当業者数比較的少なきを以てよく一致団結力強く製品値上げ操業短縮等一致の歩調を以てなし得る関係と仲買取引は生産業者中有力なるものにて行われ絶対に純粋なる商人の手を経ざる関係にて製品の市価維持は比較的容易なるが如し
強調筆者。なるほどなあ。大阪はそういう機能がなかった>煉瓦業組合。個々が勝手に売っていて、たぶん有力な仲買業が早くから登場していたりしたから。
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00482942&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1&LANG=JA
大阪府に於ける重要物産同業組合は知事の命令で価格口銭手数料賃金などに関する定款の規定は絶対に許されない、只売薬同業組合だけがその定款中に定価販売のことを規定し若し定価以下で売るときは違約金を徴発するという罰則を設けていたがこれは衛生保健上値段を安くすると粗製濫造に流れることがあるのと印紙貼用の関係からこんな規約を許していたのであるがこれとて昨年知事の命令で削除された
守らねばならないのは組合ではなく市民の生活。
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00060708&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1&LANG=JA
最近わが国に於る製鉄製鋼並に高熱工業の躍進は目覚しいものがあるが、此時流に乗って今回耐火煉瓦製造を目的とする大阪窯業耐火煉瓦株式会社が創設された、同社は大阪窯業セメント及び大阪窯業両者の資本系統に属するものであるが、工場は全然新規に建設し差当り月産三千噸(並形百万箇)第一期工事落成の明年五月からは月産一千五百噸を目標とし引続き第二期工事に着手する予定となっている、新会社要項左の通り
事務所大阪市北区堂島浜通▲創立十一年八月一日▲資本金一百万円=第一回払込金二十五万円▲工場所在地岡山県和気郡日生町▲製品耐火煉瓦、蝋石質、シャモット質、硅石質、クローム質等▲役員取締役社長磯野良吉、専務取締役谷口徳政取締役浅田平蔵、同山田馨同高野新治郎、同橋本太郎、同永井清七、監査役白崎広文、同河村秀九
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輸出に奨励金の制度。あくまで検討段階。
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煉瓦合同の活動恁る協定申合の中にも最も注目すべきは大阪窯業堺煉瓦を初め大阪附近煉瓦業者の活動にて当業者は事業界不振の為初秋来生産三分一減を協定し明年三月迄之を実行することに為り居りしが其結果近頃市場の在荷漸く減少したれば此の程千個に就き五十銭宛の値上げを実行したるに止まらず進んで此際満鮮輸出を企図すると共に関東西当業者の販路侵略策として輸移出奨励金の制度を設くべき計画あり過般第一回協議会を開き更に一両日中再会合の上何分の決定を見る筈なるが其方法は各会社より毎月生産品千個に対し三十銭宛を醵出し之が年額四万三千二百円と為る予算なれが此基金を以て満鮮輸出品に向っては千個六十銭宛の輸出奨励金を交附し尚内地向に於ても名古屋以東並に岡山以西四国九州方面への移出品に対し同じく一円宛の奨励金を交附すべしと云うに在り該案にして仮りに成立せば当該会社は販路を拡大する一面遠隔地方当業者を圧迫するの結果を免れざる可し
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四十四年中に於ける県下の煉瓦及び瓦製造高は煉瓦に於て総製造個数二百八十万三千八百七十六個価格四万四千一円製造個数十七個にして之を前年に比すれば耐火煉瓦に於て漸次増加の傾向なるも普通煉瓦は四十年以来山陰線鉄道工事用材料の為め城崎郡内に其工場増加し居りたるに同鉄道の完成と倶に産額を減したれば前年に比し八万余円を減じたり
瓦は製造個数五千六百三十万六千七百四十一個其価額二万八千四百五円其工場数千四百七戸殊に淡路二郡明石郡に於ける各工場発展の結果前年に比して四万余円を増加せり
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煉瓦主要物産に産業統制を行う
工業組合設立のため県吏員が工業家と懇談する
S8時点では組合がなく県当局が結成を働きかけるという内容。せやった、この頃にはまだ無かったんだ。
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00214517&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1&LANG=JA
工場が多数生まれて煉瓦製造業も活況。
元資料が「恨み節」に近いものなので読んでいて辛くなる。正しい認識に基づくものであればまだ救いがあるが、管見壟断がやたらと目についてしまい、せっかくの御説がくどい恨み節になってしまっている。故に正視に耐えられない。むかし自分が書いたもの---中途半端な理解で、自分が見知った事象の範囲を出ることのない書いたもの---も、きっとこのような内容なのだろうと思うと、なおさらいたたまれなくなるのであった。
この事例から何を学ぶか。それは多分、喪われたことについてのどうこうではなく、それより以前に何をなすべきであったか、何があれば成せたか、なんだろうと思う。土木構造物は遺産である前に土木構造物であって、市民の幸福な生活に資することを使命としているものだ、不便であるなら作り替えられなければならないものだ、ということに思い及ばないと、ただの恨み節になる。そうしてそういう恨み節はあまり意味が無い。ものが残っていず、恨みだけがただ在り続けるだけになる。恨みしか引き継げない後世の人間が不幸になるだけである。
年を経てねうねうと鳴かなくなった猫
いまはもう電話がリンリン鳴ることもない。レンジでチンすることもできなくなった。目覚まし時計も電子音がデフォルトだろう。当たり前だと思っていたこと、当たり前だと思っていた表現が当たり前でなくなることは「お前は歳を取ったのだ」と宣告されているようで辛いけれども、その辛さは甘んじて受けるべき類のものだ。いちいち愚痴こぼしたりするべきものではない(なら書くな)。
TUKAさんからDMで報らされた。残念ながら私も識らない。毎日に出ている白黒写真は、たぶん『大大阪橋梁選集』第一集に載っているやつで(手許に抜き刷りコピーがあるが該当写真のページはコピってなかった。ただ橋梁全景を撮ったものに該写真と同じシミのある親柱&メダリオンが写っている)、それで判別不能ならどうしようもなかろうと思う。それくらい基礎的な都市計画橋梁の写真資料。
大阪市の橋は土木部にかなり重厚な資料蓄積があったはずで、竣工時の設計図面もデータ化して保存してた筈。そんな大阪市が見つからんというからには相当難しいのではないか。絵葉書もあんまりあてにならない気がする。堂島大橋はホリプロ社長でない方の堀威夫(当時橋梁課課長)が設計したやつなのでかえって写真が残っていない。自作なので遠慮したのだろう。他の橋はずいぶんいろいろ撮ってるんだけど。
追記・『大阪都市計画事業橋梁総覧』によれば「イタリアン、ロマネスクに影響されたる近世式」の意匠。高欄材料は今村鋼器製造会社の作。ここの図面は一般側面図・平面図・横断図だけで高欄意匠の詳細はないのだね。
工事画報第4巻第2号に橋詰の写真があるが親柱小せえ。