nagajisの日不定記。
本日のアクセス数:0|昨日のアクセス数:0
ad
嫁!>nagajis
https://archive.org/details/gri_33125008732923/page/n403?q=brick+size
1820年代、19世紀のLondon stockは8・3/4×4・1/4×2・1/2インチ。ほぼ作業局形といってよし。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/846169/48
材料の購買試験検査
一 煉化石
明治二十九年二月二十五日試験且つ標本の為め公入札法に依り泉州堺播州舞子外三箇所のの製造に係る上等焼過及び赤焼煉化石各五百枚合計五千枚を購買せしに其品質価格も概ね判然したるを以て更に同年五月二十日上等赤焼煉化石六十万枚同焼過煉化石三十五万枚の公入札を執行し同年二十六日落札者 予定価格以内に於ける最低価格の投票者を謂う以下同じ と二種とも一枚九厘を以て購買の契約を締結す其仕様の要領左の如し
一 煉化石は上等赤焼及焼過の二種にして上等赤焼煉化石は長七寸三分幅三寸五分五厘厚一寸八分焼過煉化石は長七寸二分幅三寸五分厚一寸七分とす
二 煉化石は正形にして其質緻密鞏固のものたるべし
三 煉化石は全体通して十分に焼き上げたるものにして亀裂気泡焼滓其他の欠点なきものとす
四 煉化石は四枚を一点とし請負人の費用を以て掛官指定の場所に積み重ぬるものとす
五 煉化石は当出張所備付見本より品質劣等ならざるものたるべし
六 受授前に破損したる煉化石は勿論総て当出張所検査員に於て不完全と認めたるものは受取らざるものとす
煉瓦を購買する側の仕様書。あらかじめ見本を買って質を調べてから仕様を決めているのがまことに興味深い。とても現実的なやり方。そしてここで出てくる寸法がほぼ並形、ただし焼過煉瓦については収縮を認めて少し小さく取っている。焼過煉瓦が小さくなる傾向ははるか以前から認識されていて、仕方ないことと考えられていたようだ。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1708528/173
『新鉄道法令集 下巻』より。明治44年7月28日公布、達第563号。第一種 ・第二種のサイズを定めている。第一種は東京形と同型、第二種はいわゆる作業局形ライクなやつ。「但両種共寸法は長さに於て二分幅及厚さに於て一分の伸縮を許す」という注意書きがミソ。相当甘い。
この達で「明治24年11月18日甲第1137号(経理課長)達は自今廃止す」とあるのを見つけ…
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/796897/852
ついに見つけた。『鉄道と煉瓦』にも載っていなかった鉄道作業局最初期の煉瓦規格!
煉化石検査標準自今別紙之通相定候に付検査委員へ建示遵守せしむべし並煉化石検査標準
- 壱等品
- 寸法 長は八吋四分の三より九吋迄幅四吋四分の一より四吋半迄厚二吋四分の一○目方六百四十目以上
- 品質 質分緻密にして吸水量百分の十
- 火度 最適度のもの
- 形状 角度正しくして瑕なきもの
- 弐等品
- 寸法 長八吋半より九吋迄幅四吋四分の一より四吋半迄厚二吋四分の一○目方六百四十目以上
- 品質 質分緻密にして吸水量百分の十二
- 火度 適度のもの
- 形状 角度正しく一面又は二面無瑕にして上積に差支なきもの
- 参等品
- 寸法 長八吋半より九吋迄幅四吋より四吋半迄厚二吋四分の一○目方六百
- 四十目以上
- 品質 質分緻密を欠き吸水量百分の十五
- 火度 稍過不及あるもの
- 形状 角度正しくっして少許の瑕数点あるもの
煉瓦の質によって三等に分け、厚さ2・1/4で固定、長・幅については余裕を持たせてある。その中央値が大高のいう作業局形になっている。一等品でみれば中央値8・7/8インチ×4・3/8インチ=22.5425センチ×11.1125センチ。これを尺寸に寄せた結果があれなのだ。
1インチ=0.8382寸という換算をすれば、8・7/8×4・3/8×2・1/2インチ=7.437×3.666×1.8855寸。この値を7寸4分にするか7寸5分にするか、3寸6分にするか3寸7分にするか……という話。ここで厚だけ5厘刻みにしたのは嫌らしいようで意味がある。仕様書では厚だけ決め打ちにされていて厳密に合わせる必要があったから・・・だと思うのだが実は1寸9分のほうが2・1/2インチには近いのだった。0.042cmしか違わんのよね。やっぱ嫌らしかぞ>大高。
8・1/2インチ‐9インチ=21.59センチ‐22.86センチ。1センチ弱の差がある。M44の規定で大小2分の差を認めているので計4分=1.2cmは違うってことになる。まあ同じくらい。