nagajisの日不定記。
本日のアクセス数:0|昨日のアクセス数:0
ad
この本を注文してから手元に届くまでどれだけの紆余曲折があったことか……。
『日本鉄道請負業史』は大正5年から編纂が始められたが、編纂担当者がころころ変わったり震災で原稿が焼失したりしてなかなか進捗しなかった。それでも昭和18年に明治編上中下巻を完成させ、物資事情の悪化する中、謄写版の仮綴書で刊行を遂げている。発行部数は各150部。 国立国会図書館デジタルコレクションでは中・下巻を見ることができるが、この上巻は、未収録。個人的には『こうだに誌』を数百円で手に入れたのに次ぐ幸運である。
今日私たちが目にすることのできる『日本鉄道請負業史』は昭和42年に社団法人鉄道建設協会が復刊したもの。明治編上中下巻は1冊にまとめられ、未刊行だった大正編・昭和編ものちに活字化されている。国デジなら図書館送信データで見ることができるが、 鉄道建設協会編の請負業史は 浅田政三工場が川田村だったり上神崎川橋梁が鉄管パイルだったりするような疑問点があった。もしかしたら復刊時に誤字が混入した?などと思っていたのだけれど、確認した限りではそんなこともなかった。うん、それが確認できただけでも満足だ。
それにしても扱いが難しい・・・触れば触るほどボロボロ崩れてしまう。これだったら大人しくS42版を手に入れるべきだったかも知れぬな。
思い出した・・・『日本道路史』技術編のトンネルの項目だ。p.646。本文説明に「東海道線小田原近くの小峰隧道で、12枚巻中の状況」、とある。写真がわかりにくいが内側の6枚を巻き終えその外側に残りを巻いている所のよう。ここまで厚いと何が何だかよくわからない。