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旧道倶樂部録"

nagajis不定記。
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2008-03-25 作業報告 この日を編集

[ORJ] 廢退3

地図記号を描く。終わり。

・・・昔の地形図はすごいと思う。あそこまで細かな描き分けしてたなんて。微妙に法則性が崩れているところも何となく人くさくて面白い(印刷の具合によるだけなのかも知れないが)。

[ORJ] 失敗

購読料を振り込みいただいていたのに入金操作を忘れてしまっていた案件が発生。以前の緊張感が欠けている。大いに反省しなければならない。念のため23号発行以降の操作を確認したが、他にあったら容赦なく突っ込んでいただきたい。

バックナンバーCDの発送も然り。本局の前を通るルートが生活範囲から外れて以来、金曜夜に受注した分が土曜日に発送できなくなっている。発行間際は平日の発注・発送も滞りがちだ。

ノートPC(BeOS)が使えていた頃はCRON回してメールの文面をチェックして、みたいなことができていた。故障してMacのwebメールとpostinoがメインになっている昨今はSPAMも手動で削除しなければならない。これくらいは責務だろうし仕方ないことだが、それにすぐ追いつけなくなる自分をまず何とかしないと。

ひとつだけ続けられていることがあるとしたら、発送状の時候の挨拶?を毎回変えていることくらい。最初に遊んだのでその分真面目に続けているつもりでいる。どんな文面にしたかは、上書き保存してしまって残っていないけど。

[バックナンバーCD] 封筒とラベル

封筒が切れ掛かっていた件については新規に購入したので問題ない。むしろラベルが切れてしまったのが気になる。nagajisの汚い手書き文字で届いているのだろうか。

というか、ラベルで宛名を印刷するのが嫌になった。Wordの宛名ラベル機能を使っていたのだが、いつの頃からか設定がおかしくなって、ラベルの最後の段が印刷できなくなったのだ。

┌───┬───┐
│・・・│・・・│
├───┼───┤
│・・・│・・・│
├───┼───┤
│・・・│・・・│
├───┼───┤12枚つづりのラベルに
│・・・│   │受注のたびに1枚づつ印刷していたのだが、
├───┼───┤
│   │   │
├───┼───┤
│   │   │
└───┴───┘
┌───┬───┐
│・×・│・×・│
├───┼───┤
│・×・│・×・│
├───┼───┤
│・×・│・×・│
├───┼───┤
│・×・│・×・│
├───┼───┤
│・×・│・×・│
├───┼───┤もうそろそろ使い切るという、
│○○○│○○○│最後の一段にコピペして印刷すると
└───┴───┘
┌───┬───┐
│・×・│・×・│
├───┼───┤
│・×・│・×・│
├───┼───┤
│・×・│・×・│
├───┼───┤
│・×・│・×・│
├───┼───┤
│○○○│○○○│何故かその上の段に印刷されて出てくる。
├───┼───┤
│   │   │
└───┴───┘

シールをはがしたつるつるの面に印字されてしまうわけで、インクがもったいないうえに、そのまま印刷をやり直すと他の部分を汚してしまう。ちゃんと拭き取らないといけない。やり直してうまくいくこともあれば5回6回繰り返してもダメなことがあり、汚くなった未印刷のシールが必ず2枚残るようになった。仕舞いにはブチ切れてしまって、手書きへ移行したのが先々月。

「空白のデータ項目も印刷する」にチェックを入れていてもダメなんだ。最後の2枚がどうしても印字できない。何がどう悪いのかわからないのが余計に腹立たしく、さすがはWordと皮肉を言わざるを得ない。

[奇妙なポテンシャル] #38

また下がかった話題で恐縮だが、高校時分の国語の先生の言葉を今でも時おり思い出す。

「いいかぁ〜。日本語で「ぢ」を使うのは疣痔切れ痔のあの類いしかないんだぞぅ〜。」

本当だろうか。今でも疑っている。

例えば「地面」。盆地台地の「ち」なので本来はぢめんと書くべきではないのか。と思っていたら、パソコンでは「じめん」と入力しないと変換されないことを後に知り、釈然としない思いをした。これは地に「じ」と「ち」の2つの読みがあり濁る場合は「じ」を使うのが(国語教育的に)正しいらしい。

しかし「身近」がある。近いの「ち」だから「ち」に濁点であるべきだしIMEでも「みぢか」で変換される。どうだフッチー先生。痔以外にも「ぢ」があるッスよ。

・・・と、声を大にして言いたかったのだが、いま「じ」で変換したら「痔」が一等に出てきて魂消た。前提条件大崩落。


2009-03-25 この日を編集

[独言] ・・・

フリーが死んどーる・・・


2010-03-25 この日を編集

[原稿] コラム

珍しく冒頭だけ出来て詰まっている。無利子杉田か。

\(^o^)/

今日の発見

ATMでも通帳繰り越しができる。更新3分。日立の「この木何の木」らしいアニメがエンンドレスで流れる。

奈良県林道の隧道リスト的リスト。廃軌道・木馬道山盛り。あと数年これで遊べる。

大塔村に10kmの廃線があるかも知れない。申請書類では軌道にバツして鉄道とか書いちょる。

五条〜洞川間の軽便鉄道計画書。隧道2本。実現しなかったけどな。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

_ オッキライ [「隧道2本」って計画書に書かれただけでも嬉しいよね。]


2013-03-25 この日を編集

[独言] 教えて頂きたく候

画像の説明独り言なのにお願い事というのも矛盾しているが,他に適当なカテゴリがない.ご存じの方おられたら教えて頂きたく候.

先日山の辺の道を歩いていて,天理市萱生の町外れでこんな石を見つけた.高さは40cmくらい,幅30cmくらい,横から見ると縦長の台形をしていて,突出している部分の先端には凹みがついている.そこから約10cm下がったところは鞍型に尖っている.そんな石が道端にさりげなく建てられてあった.なんじゃこりゃ?と思って写真に撮っておいたのだが,

画像の説明旧上街道筋(天理市蔵之庄町)でも同じものを発見した.他所でも見かけたような記憶がある気がする・・・.

これは一体何ならむ.奈良の人にはすごく馴染みのあるもので,これがないと暮らしが成り立たないような大事なものなのかも知れないが,浅学な私にはさっぱりだ.旗立てでもなさそうだし,牛馬を繋ぐものでもなさげだし.

直感的には上の軸受けのような所に何か別のものをはめて使ったんじゃないかと思う.シーソーの支点というのが一番しっくり来るのだが,そんなことができるようなスペースはないしなあ.

[ph.] 夕方の汚い部屋

画像の説明そのまんまである.

写真展とか写真投稿とかでこねくったタイトルがつけられているのをよく目にするけれども,あれってよほどじゃない限り逆効果なんじゃないかしらん.タイトルが良かったとしたらそれはタイトルの良さであって写真の良さじゃない.写真がアレだから言葉で修飾しようとしてないかとも思ったりする.いやこの写真がいい写真だとは微塵も思っちゃいないが.良く見せようとも思わないが.

そういうタイトルをつけることが,例えば大阪のおばちゃんはみな飴を持ってなきゃいけないとか,なごやーの人は須らく小倉スパを好むべしみたいな「お約束」であり,その「お約束」の範囲な異でどれだけ奇抜なことができるかっていう競争なのだとしたら,まあアリかなと思う.AAとか57577の制約だとかと同じ泉の産物だからな.

[ph.] ニが集う階段

画像の説明

この写真をこの角度で見るとなんか面白い.

[独言] Wikip.の竹筋構造物

Wikip.(などという如何にも適当な略称をつけることによって文句度を表したい魂胆)の竹筋構造物のページに廢毒が引用されていて魂消たが、悪いことは言わない、止したほうがいいと思う。信頼性下がるだろ。そういうの載せるのなら福島の白河気象台とか名古屋の水分橋とか豊橋市の竹筋舗装とか入れてあげたほうがいい。 自分は未見だが茨木市の竹筋版桁橋もセメントコンクリート462号に詳細な報告がある。資料なくてもいいのなら五條市の防火水槽とか猫間川の黒門橋欄干とか天理市豊井浄水場第一系統沈殿池濾過池とかもある。 あと宮原線は竹筋じゃないってば。一度出回った情報は止められないの例。

[近代デジタルライブラリー] 雑多メモ2

http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1116213/14

陸地測量部年報. 昭和6年度。編集点が若干。

http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1208216/39

吉野熊野国立公園写真帖 昭和13年頃の篠原の全景。かなり高い所まで開けているのがわかる。現物を虫眼鏡で見てみたい。

http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1223127/9

吉野熊野国立公園及其附近. 昭和12年版 後谷の土倉街道。同じ構図のイラストを見たことがある。

http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1442510/162

現行奈良県法例類纂 : 加除自在. 第1綴 道路費用負担のため設立された組合は道路の認定者たり得るという回答。

http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1442510/459

同上。

国費及県費支弁旅費請求及支出規程 昭和2年5月17日 奈良県訓令第23号

第一条 旅費計算の路程は奈良県里程表及郵便線路図の里程に依るべし但し奈良県里程表及郵便線路図に記載なきものは関係官庁署又は之に準ずべきものの路程証明書に依る鉄道及水路は当該官庁又は其の会社の公表したる所に依る

奈良県の場合は里程標もしくは郵便線路図によって旅費請求。この里程が元標前後で変わるかによるか・・・と思ったが路線指定した時点で計算でやってたかもしらんな。

http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1107975/1557

大日本商工録. 昭和6年版。西村瓦煉瓦@帯解 屋号は○に末。広大寺池の西にあったほうだろう。 大和川,葛下川改修

http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/973034/21

奈良県統計書 第一章に土木工区分類がある。

http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/931904/412

工場通覧. 大正9年12月。明治37年、42年には大和煉瓦がない。かわりに北宇智村に「大正汽車土瓶合資会社」なる会社があったことを知る。駅弁に添えられたお茶が土瓶に入っていた時代の。

http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1442517/16

現行奈良県法例類纂 : 加除自在. 第2綴

公園に関する法例

http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/944525/20

耕地整理事業計画参考資料. 大正6年

三宅村の井堰が例として挙げられている。

http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/965293/19

森林組合事例 髙原土工森林組合が例になってる。

[独言] Tシャツ発送しました

画像の説明

この赤いのは数合わせの自分用。考えてみると生まれてこの方赤い服を着たことがなかった。着たらどうなるだろうと思いこの色にしてみた。まだ開封してないので欲しい方はご連絡ください。メッシュのLサイズです。

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ nagajis [なるほど。そう言われてみれば二つとも天理市域にあるんですよね。 あるいは農作業の何かかなあと思ったりもします。水車小屋にあるような臼と杵とでごっとんごっとするやつ。杵をとりつけて、足で踏んでがっ..]

_ 球磨三郎 [唐臼(からうす)で画像検索下さいませ~。]

_ nagajis [そうそうそれです!唐臼です!唐臼の杵の支持台なんですね。 ありがとうございました、一つ賢くなりました。]


2014-03-25 この日を編集

そうして蔑ろにされるnagajis哀れ。結局はかませ犬かなんかなんだよお前は。それがお似合いだ。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

_ 佑有子 [まだ言葉に出せるから大丈夫です。本気でそう考えていたら怖くて言葉にできないと思うから。 今までたくさん山を越えてきたと思うけど、今度はその山がちょっと険しいだけです。 気持ちも身体も休む時間をとれ..]

_ 猫R [あれ?、ネタにゃなくて本当に落ち込んでる…?。オイラはnagajisさんのことを尊敬してますよって、浮上してきたらまたおもろいことよろしゅうたのんます(ストレートなことしか言えませんが)]

_ おこぜ [かませ犬でも捨て猫でもいいけどさ,「落ち込む」なんて高級なことほざいているうち(本人は言っていないねw)はまだまだ。あんたはそんなもん関係ない境地にいずれ至るよ。保証する。金持ちにはなれないけど,..]


2018-03-25 この日を編集

[きたく][古レール] 第3回

意外と片付いてしまった。

この傾斜と戦えば、画像の説明

DARLINGTONの1973年もの平底レールに会える。画像の説明

画像の説明

戦いの跡。


2019-03-25 この日を編集

[独言][煉瓦工場] 勝間・住吉・安立界隈

工場表大阪編の整理をしていて墨江村の三栄社ともう一つが安立町に移っているらしいことに気づいた。それを突破口にして周辺の煉瓦工場を整理し、そのついでに再三再四となる現地訪問。ほんとは山陰本線方面に行こうかと思ってたんだけどな。寝過ごした。

墨江村周辺はたぶん4回ほど訪れたことになる。最初は勝間村の尾崎煉瓦工場と三栄組を探しに。2度目は千体村方面。3度めは住吉神社から東へ池田家住宅辺りをうろついた。そして今回。それだけ歩き回っても三栄組の痕跡は見つけられない。尾崎煉瓦も尻尾を掴めぬ。この地域に特有の煉瓦というものが見いだせぬ。明治前半期の三栄組はともかく尾崎煉瓦はあってもいいと思うのだ。それが見つけられないってことは要するに刻印を使っていなかったということになると思う。手成形煉瓦はかなりあるのだ。

今回は各村の旧市街地を徹底的に歩き回った。望みのものはなかったかわり、意外に他種類の刻印と遭遇。懐かしいものもいくつか。

画像の説明

勝間村域で大阪煉瓦。前回は旧市街地の端を掠めただけだったのでこういうのさえ見つけられなかった。 画像の説明

画像の説明粉浜街道沿いに南下していく途中で見つけた和泉煉瓦(大正)。これだけを使った小路がひっそり残っている。ここだけ大正初期~中期な一角だ。

画像の説明

粉浜の商店街にさしかかったところでは貝塚煉瓦にも遭遇した。これが今回もっとも古い(明治27~40:恐らく後半の作)。

画像の説明

細長い安立町は特に念入りに歩き回ったつもり。そんな安立で久しぶりに朝日窯業を検出。T6~9まで絞り込める貴重な刻印。これと並んで大阪窯業もあった。豊中の朝日窯業(亡失)も確か大阪窯業刻印煉瓦と共使いになっていたはずで、その流通に同じバックグラウンドがありそうなかんじ。(共使いの大阪窯業はマークのみ・長手に寄った端のほうに押されていた)

画像の説明

安立3丁目、本通商店街の脇の細道では「S」刻印に出会う。堺市堀上町で1つ見つけたきりの(自分にとっては)レアな刻印。同型のがいくつか見つかってくれないと新種認定できないからな、こういうのは有難い。

画像の説明

おまけ。空地で検出したYFB耐火煉瓦(扇型異形)。上に「2」が見える。YFBちうとYokoyama Fire Brickを連想するが、横浜耐火煉瓦である可能性もないわけではないからな・・・。

[橋梁][煉瓦刻印] 阪堺大和川橋梁の北側の小橋梁

画像の説明

偶然行き合わせた煉瓦橋脚の橋。この天辺に平が露出している。 画像の説明

いかにも機械成形という肌をした煉瓦に、比較的整った平に岸和田煉瓦の×マークが押された煉瓦が混じっている。はじめは後者を手成形かと思ったのだけれども、よくよく見ると小石をひこずった弧形の傷(以下擦過傷)があり機械成形とわかる。 画像の説明

岸煉が明治39年に導入した成形機械は米国Chamber Bros.社製で、自転車のホイールのようなやつがぐるんぐるん回って裁断する。ちょうど上写真のように、長手と平行気味の、全体的には小口―長手角から対角の小口角に抜けていくような感じ。阪堺の大和川橋梁は明治44年開業だからM39に購入したそれで作ってて不思議ではない。想像が裏付けられた格好。

そのことよりも、他の歪んだ煉瓦の存在に大きな示唆を受けた。平が波打ったような歪み型をしている無刻印の煉瓦が共使いされている(2つ前の写真参照)。質感は刻印入りのものと似ていて、ただ平が整っているかそうでないかという違いがあるだけだ。多分これも岸煉製なのだろう。波の繰り返しの方向が擦過傷の弧の方向と一致している。ホイール状の切断機が回転して切断する時、そのホイールの軸が緩んでいたり、スポークがビビったりしたらこんな波形になるのではなかろうか。

そうしてそんな平が波打った無刻印煉瓦は街なかで結構見かけるのだった。えらい歪んでんなーという機械成形の煉瓦を。あれも岸煉製で、チェンバー兄弟社のマシーンで作られたのだといえるとなかなか面白かろうと思う。刻印がなくても製造元を特定できる例として。

チェンバー兄弟社のマシーンを使ったのは管見の限り岸和田煉瓦しかない。他は大阪窯業流のアレ。上手い例えがありそうでなかなか思いつかないが、自分の頭のなかでは「ゆでたまごスライサー類似」と認識している。ピアノ線を張ったハープみたいなんを手前にギッタンと倒して切断するやつ。手動。あれだと長手から長手に抜ける円弧傷になる。こいつは構造が簡便なので多くの工場で使われた(はず)。とすると傷の付き方だけで製造元を推測することはできない。

[独言] 今回の総括

やはり煉瓦は幾らでも街なかに転がっている。探す場所さえズレてなければどんな街でも煉瓦を見つけられる。目印は旧街道。そこから一筋逸れた筋や、旧街道に面した民家商家の隙間を入っていく細道を、しつこい位に分け入っていけばよい。長屋前の細路地とか、旧街道脇の空き地の奥とかを徹底的に歩き回ればよい。

あと、市街地では今昔マップが便利。これで昔からある市街地を確認して、その範囲を徹底的に歩き回る。これ最強。

今回は日本煉瓦を飽きるほど見た。場所をメモしして刻印分布に登録したのはその半分くらいじゃなかろうか。大阪窯業や岸和田煉瓦を凌駕する勢い。なんでだろうな。販売形態とか流通経路とかが違うんだろうか? 大阪窯業・岸和田煉瓦は輪窯を10前後もこさえて超大量生産した。大口受注に応えられた。日本煉瓦はそこまで多く無かった筈。覚えてる範囲でも3基が最大だった気がする。そうすると1,000万個とかいう単位の需要には応えられなかったかわり、市中の用に供するには充分な規模だったのかも知れない。そうして煉瓦建築が激減した大正末頃から大会社はかえって苦しくなる。テラコッタとかタイルとか耐火煉瓦とかの製造に軸足を移していく。 小回りが利く中小工場のほうがかえって生き残りやすかったのかも知れない。

長屋の腰壁、路地の排水溝(特に水枡)、建物基礎、といったところには長い間需要があったようで、街なかで見る煉瓦はたいていそれか、その成れの果ての転石。特に排水溝。凝灰岩か何かを細長く切り出した石材で溝を作っているところも多いが、それの代用として?煉瓦を使ったところをよく見る。あの溝も煉瓦捜しの目印になるかも知れない(下水網は都市計画だっけ? 計画的広範囲に整備された地域はわかるものかしらん)。


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