nagajisの日不定記。
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第一法令出版『日本科学技術体系17』第6章「煉瓦の生産とその建築」p.295に引用されちょるのをテキスト化。
製造人 住所(窯位置) 寸面(寸) 寸法(mm) 1万本当り価格(円) 細谷芳松 東荏原郡金町村5070番地(現今細谷伊助) 7.4x3.5x1.9 223x106x57 108 藪崎権左エ門 同上 妙典村 7.5x3.5x1.9 227x106x57 108 広岡松五郎 同上 金町村 7.3x3.5x2.0 221x106x60 108 和田荘十郎 同上 7.3x3.5x1.9 221x106x57 108 中山茂七 石川島(現今竈なし) 7.4x3.6x1.9 223x109x57 105 齋藤吉五郎 北豊島郡豊島村 7.4x3.6x1.9 223x109x57 115 石神豊治郎 同郡船方町29番地 7.4x3.7x2.0 223x112x60 112 高井石松 同郡神谷村 7.5x3.6x1.9 227x109x57 115 小泉弥吉 南足立郡小台村534番地 7.4x3.5x1.9 223x106x57 108 田中栄蔵 北豊島郡船方村 7.3x3.6x1.8 221x109x54 115 音羽清造 7.6x3.7x2.1 230x112x63 150 小宮長治郎 鹿浜村 7.4x3.6x2.0 223x109x60 115 小菅集治監 小菅村 7.2x3.6x2.0 218x109x60 0 須田庄太郎 岩渕本宿 7.3x3.6x2.0 221x109x60 110
ここに掲げられてある製造者の9割以上が名寄せできたのは我ながらすごいとおもった。前掲「明治十年内国勧業博覧会出品解説」が効いてる。
旧町村を検索して現行行政名を探し、GoogleMapsでその位置関係を把握し、Excelで検索して該当工場を探し、品川白煉瓦みたく分工場がたくさんあるやつはその分コピペを繰り返し、本社移転を追いかけて該所を探し、ということを果てしなく終わり知らずに一日中繰り返しても未だ終わらぬ。検索無間地獄に溺れている。
地獄とは言うけれども、Excelの一マスが埋まるごとに歴史が明らかになっていくのだと信じて、時折会社の終焉を目撃したり継承競合を確認したりするのは楽しくないわけではない。いまこの作業が全工程中でもっとも報われた実感のする瞬間なんではないかと思う。グラフは作るほどにモヤモヤが溜まるし(各県をうまく用紙に収めるのとかたいへんだ)、終わったあとでこれをメンテしていかなければならんことを考えると気が気でなかったりする。グラフがひとまずのゴールとみなしている現状なので終わってしまうことへの寂しさもある。出来上がったからといって誰かがなんか恵んでくれるわけでもないし、そも自分にご褒美をとも考えておらぬ。ひたすら苦労するためだけにやっている。
「報われない」と思うのはたぶん間違っている。報いを求めてやってるんではないもの。そうじゃねえ、いまだ誰もやったことのない壮大な阿呆をして自己満足するためにやっておるのだ。わかったらさっさと寝る作業にもどるんだ。
明日は街中に出てコーヒーの福袋でも買ってこようか。どこで売ってるだろ。福袋でなくてもいいや、煎りたての豆を挽いた風味豊かなコーヒーが飲みたい。