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旧道倶樂部録"

nagajis不定記。
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2012-11-29 [長年日記]

[独言][コアダンプ] 入門書

「廃道本」が出、「廃道をゆく」がすでに4弾を重ねた現段階で今さら何を言うかと思われるに違いないが、廃道の入門書があるべきじゃないか?と思う。廃道の何が面白いのか、歩くことでどういうご利益があるのか、どのように歩き、調べたらいいのかを、懇切丁寧に説く内容の。 自分の食い扶持云々は脇に置いておき。

廃道探索はただの趣味で終わらせるには惜しい深みがあると信じている。廃道の面白さをもっと広めたいと思う。これまでは廃道=面白いという前提のもとで突っ走ってきた。多少興味を持っている人の刺激になればor深く楽しんでいる人の役に立てればと思って書いてきた。けれども、面白いと思っている人ばかり集まって面白がっているだけでは先が見えている。非効率でもある。外野が囃し立てることは簡単だが、グラウンドに乱入し、代わってプレーすることはできない。それを望んでいる観客もいまい。

廃道に興味を持つ集団がいることが 全国津々浦々に伝わり理解を示されるくらいにはなってほしい(未だに根に持っているわけではないが、こういう反応がなくなることを目標にしている)。そのなかから自分の地域の道に興味を持って調べてくれる人が次々と輩出されて、自分達の出番がなくなるくらいになってほしいと思う。その結果として地方のよさが見直され、活気が出ればなおいい。 一過性の名物だとかポッと出のユルキャラが一時の話題を提供して、数年後には元通り以下になるよりは、地元の方々が自分達の来し方を再認識し、それを誇りに思えるようになることのほうが、なんぼか有益なんじゃないだろうか。林鉄では早やその風が吹き始めている(ex. 木曽林鉄、魚梁瀬林鉄、上川町ほか北海道の森林鉄道)。そうなるための小さな小さな積み石のひとつとして、廃道に興味を持ってくれる層を増やすべくの入門書があらまほしく思う。

廃線本がいくらでも存在するのは鉄道趣味を根城にすることができるからではないか。 潜在的なパイの大きさに加え、どうやって探ればよいか、どこに何があるかが明確で、掘り下げの方向もある程度固まっている。哀愁を誘って万事な部分もある。廃道で同じことをしようとすると上手くいかない気がする。自分は行っておいて「危険なので真似しないでね」では通用しない。それこそ特異性稀少性の自慢に過ぎないではないか。

パイの大きさ・利用者の多さでいえば道のほうが大きいはずで、しかし改めて道のことを考えてみようという人は少なく、その機会もなかなかないのがネックになっている。そこに「酷道」「険道」というキッチュなワードを突っ込んで拡げたからこそ「酷道をゆく」は売れたのだと思う。誰もが取りつきやすい島があり甘い水が用意されていて、だから蛍は寄り来たってさらなる仲間を呼んだ。廃道はそこからさらにもう一手間かけなければならないから辛い。川にカワニナを放流するところから始めなければならないようなものだ。だから、「道」「歴史」よりも「冒険」「探検」の方面から切り込んだほうが手っ取り早いし、受けもいいのに違いない。好奇心充足は誰もが潜在的に持っている欲求だからな。

踏査の重要性。資料調査の重要性。聞き取りの重要性。道と歴史の関連を読み解く面白さがあり、それが近代史の穴を埋めることになる。はずなのだ。ということを全面に出すと「ヒかれる」こと必至なので、そこはオブラートに包む必要がある。

[未消化][独言] おちた

慣れないことを書くからブラウザが落ちて[読]柳田国男全集16家閑談が消えてしまった。まあいいや。「恋愛と文学」の未来にいまの恋愛至上主義的歌謡曲があることを考えるといとおかし、ということを書きたかっただけ。というよりも適当に手を動かして疲れて寝たいだけだ。

歌を交わすことが男女の仲を取り持った昔から、小説の題材として美な恋奇異な恋が取り上げられ、それを手本として生きるようになって、恋愛そのものが変化した。恋愛の情を他人に求めるようになったというか (という内容だったかどうかは覚束ない) 。でも家の存続とか労働力確保とかいうより大きな目的にドリブンされた時代はとても長く続き、今のような「二人さえ良ければ」なのは比較的新しく短い世相である。なぜなのか。どのへんで変わったのか。考えてみるといろいろ不思議。社会制度の充実で孤独で死んでもまあ何とかなるようになったからだとか、子が健康に育つ確率が格段に高くなったからだとか、神や霊魂への信仰心が薄らいできたからだとか、いろいろあるだろうとは思うけれども。

うーん。言いたいことがいまいち不分明。恋愛に要求されたセンス(例えば歌を交わすのような)は昔のほうがはるかに高レベルで、かつ外部からの干渉も大きかったはずなのだが、そんな時代が長々と続き、より障害が少なくなり敷居が低くなったはずの今日のほうが、幸せな恋愛や婚姻が少ない気がする。出会いや恋愛が甘美なものともてはやされる今日のほうが。婚恋愛姻須く幸福たるべしと考えるのが幻想であり間違いなのかも知れぬ。

[索道] 電索 "基礎"

N先生の聞き取られた場所は "基礎"跡だとのことだ。ということはやはり支柱が建っていた場所と考えるべきで、ということはあれが電索笠木駅だと考えるべきなんだろうと思う。 違うかも知れない。あれは大峰索道の駅なのではないか。黒木辻特別支柱の方角とアレが一致している。洞電軌道の申請書を要確認の助。

ずっと書くタイミングを失していたが、この頃の駅はたんなる経由地の一つではなく、そこで索道が途切れていたというか、2つの索がそこで接していたというか、そういう構造だった。索道の1ループは直線でしか架けられなかった。ラインが大きく屈曲する場所に駅を設けて、そこで一方から一方へ積み替える必要があった(屈曲装置が発明される大正末頃までは)。なので駅の基礎は大規模で、場合によっては動力源を据え付けた基礎も残る。そうでなかったとしてもアンカーとか緊張装置だとかを設置するスペースが要った。後に川股線が接続し、都合3線の接合点となったからには特に大きかっただろうと思う。しかしながら駅構内での取り回しをどうしたのかはよくわからない。基礎の上にどのような構造物が載っていたのか、わかるのは大和索道樫辻駅くらいなもので、それも若干役足らずなところがある。その頃の索道の専門書をよく読んで勉強しろってことだ。

[独言] 嗚呼わからんちん

メジャー忘れたのが致命傷! わからんちんどはとっちめちんや。

たった1年の違いで地形図山上ヶ岳に掲載されなかったせいでこんなにも頭を悩まさせられている。そうして誰もが忘れている。そんなに要らない子であったのか。大峰索道は仕方ないにしても、電索くらいは誰か何とかしてほしい。余りに不憫だ。

[独言] 自分を慰める言葉を自分で考えるパラグラフ

売れているもの・名の知れたものが即ち正義ではないのだよ(ねえプラズマクラスター)。だからといって正義なら売れるわけではないことも肝に命じておくこと。成り立つのは「正義でないものは売れない・無名で終わる」という対隅だけだ。

あっ、これいいな。自慰カテゴリでも作ろうかしらん。コードに引っ掛かるならmassでもGでもいい。という時に限って作りゃせんのだよ。ザ・口だけ太郎。

立ち上がってWindows機に火を入れ電索軌道の件確認することさえ面倒い午前6時。さっさと寝るかどうにかしろって。ほらもう窓の外は瑠璃色に色づき始めているぞnagajis。貴重な11月29日が始まろうとしていて、それを浪費する気満々なところに原罪がある。あ、やべ、11月は30日までや・・・。

[索道][] 洞電・大峰登山電気鉄道の契約

契約書

今般洞川電気索道株式会社取締役社長永田藤兵衛を甲とし大峰登山電気鉄道株式会社設立発起人惣代高橋太郎兵衛喜多長左衛門亀谷寅吉を乙とし軌道特許に関する左の事項を契約す

一、甲は乙に対し甲の既に特許を得たる奈良県吉野郡天川村大字川合より同県同郡下市町大字下市に至る間に於ける軌道特許に関し乙の経営出願に同意し乙が特許を得たる場合は速かに乙は甲に対し甲の要したる経費の内金として金五百円を提供するものとす
二、乙は大峰登山電気鉄道株式会社設立の場合は第一項の甲の経費残額金壱千円也を甲に提供するものとす
三、乙の会社が設立を為したる上は乙は甲の希望により甲の経営せる会社事業の一切を相当の価格を以て買収するの義務あるものとす
四、乙は甲の本社所在地付近に乙の停留所を設置するの義務あるものとす

右契約を証する為め本書二通を作成し各其一通を分有す

大正拾壱年七月八日

その後大峰登山電気鉄道の設立が不透明になり、洞電自ら軌道を敷設しようとするも、計画変更の必要があって着手に至らず、2度延期申請を出した末に最終期限の大正14年3月31日を過ぎ、5月2日に免許失効。

[索道][] 洞電の言い分

答申

六月十五日土第四四八〇号を以て軌道命令書一部変更に関する件に付御照会の趣謹承右は大峰登山電気鉄道に権利譲渡の契約有之に付其理由回報方御指示の処予め上申致置候如く大峰登山電気鉄道と当社間の契約は別紙謄本の如く同社特許出願に同意したる点にして未だ全然権利を譲渡したるものには無之同社設立の上幸いに合議協定成立を為したる上は当社へ特許されたる軌道敷設工事は自然着手するに至らざるも未だ大峰登山電気鉄道は会社の設立を為さざるのみならず何等事業の進捗せるを聞知せず若し不幸にして会社の不成立を見るが如き場合ありとせば当社に於ては進んで是れが軌道工事着手致度随て工事施工期限の延期をせし次第に有之候儀に付何卒特に御詮議の上延期御許可被成下候様御取計被成下度此段及答申候也

大正十二年六月十九日
奈良県吉野郡下市町大字下市
洞川電気索道株式会社
取締役社長 永田藤兵衛

奈良県
御中

[][索道] 洞電軌道の進達に添えられた意見書

調査意見

一 起業の成業の見込みあるや否や

本線は起業目論見書記載の如く吉野地方貨物輸送の必要より生まれたるものなるを以て必ずや成業の見込確実なりと認む、抑本線沿道区間はいわゆる吉野山林にして木材の搬出非常に夥しく珠に近年木材需要の激増に伴い従て価格の好調と相俟て製材製板等此の種事業の計画頻に起り生産頓に増加して同地方現今の輸送能力に於て問うて之が輸送し堪え得ざる状態にあり殊に本線起点天ノ川の地たるや、吉野山林の殆中央部に位置し既設洞川索道の経過地として且は県費支弁里道丹生天川街道の起点の地として木材其他物貨輻輳し近年著しく開発の域に在り尚地勢上東武吉野地方に通ずる能わざる西部地方に対しては所謂天ノ川の水運の便に拠りて大塔、十津川の各村に通ずるを得加之目下沿岸道路改修の計画を樹て逐次実施せられつつありて近き将来に於て前記各村と車馬相通じ以て大和索道(大塔村大字阪本終点)及西熊野街道(町村組合に依り改修しつつあるもの)と容易に連絡し得る見込なるを以て将来吉野産地交通の中心地として其の前途や頗る有望にして益発展の盛況を出現するの日蓋し遠からざるを信ず况んやこの地方は千古斧(斤)を加えざる欝蒼たる森林重畳起伏し木材無盡の宝庫を控ゆるに於てをや故に本線輸送の目的たる木材の搬出は決して一時的の現象に止まらず亦殆ど永久不滅のものとして其の将来を予期する決して過当にあらざるを以て従て本線出願の如く永久計画として毫も蹉跌なしと認む

二、沿道町村に及ぼすべき影響

本線起点は天ノ川村に起り宗檜、黒滝、丹生、秋野各村を経て下市町に達するものにして是等沿道各町村内に於ける貨物輸送上の便益は勿論殊に中間経過地丹生村大字長谷地方は従来黒滝川の水運に拠り宇智郡五條町方面と連絡し居れるを以て本線の開通は前記交通運輸と相連繋し同地方の受くる便益甚だ大なりと認む

三、既成鉄道に及ぼすべき影響

本線区間内に既成鉄道の営業せるものなきを以て影響する所なし

四、既設鉄道に対し横過方法協議済なるや否や

前項の如く既設鉄道なきを以て横過のヶ所なし

五、願人信用資産

出願者洞川電気索道株式会社は資本金弐拾五万円にして大正元年の創設に繋り営業成績常に佳良なり殊に重役は地方一流の資産家のみにして本線建設費の増資等毫も苦痛なきものと認む

六、願書に押捺せる印影正確なり

七、公共道路上に敷設し得ざる理由

本線に並行して此の地方交通運輸の衝にある県費支弁里道丹生天川街道は近年の改修に繋り地勢上概ね急峻なる山地を開鑿せるものなるを以て勾配急にして加うるに路幅拡築の余地なき所鮮からず故に若し本線を併用せんとする場合は為に非常なる設備と工費とを要し尚且共用の目的を充分に達し能わざるのみならず今後道路維持に及ぼす影響甚しきを以て寧ろ道路の併用を避け主要道路と相接近して新設軌道を繋設せしむるを可なりと認む是れ却て経済的敷設の意に叶い而も有効に之が目的を達成し得るものと認む 

奈良県、超太鼓判。実際に出来ていたらまた違った天川村になっていたかも知れぬ。長殿も捗ったんじゃ中廊下。

[][索道] 軌道が果たすはずだった役割

壱箇年間搬出すべき予想数量価格
一、搬出総数量 四百八拾万貫匁
内訳
栂樅雑木板 弐百参拾五万貫匁
同 丸太 弐百拾万貫匁
其他雑種 参拾五万貫匁
一、総価格概算 八拾三万五千円也
現在索道に依り運搬せる予想数量及価格
種類別
板類 百八拾万貫匁
丸太類 拾壱万貫匁
樽丸類 拾四万貫匁
木皮類 拾六万貫匁
薪炭類 拾九万弐千貫匁
其他木材類 弐拾五万壱千五百廿四貫匁
米雑穀其他雑貨 四拾四万九千百参拾参貫匁
合計 弐百九拾九万弐千六百五拾七貫匁
価格概算 弐百五拾万円

[][索道] T8.7.18 [索第104号 洞電→奈良県]

軌道敷設御願

弊社は架空鉄索条を架設し貨物運輸営業致し居り候処沿道地方の貨物倍増加し現在の索条一線を以て之が全部の運搬をなす能わず運輸機関のの設備に伴うて大に開発しつつある地方財源も徒に埋蔵するの止むなき状態に立ち至り斯くては地方及企業者の為め甚だ寒心に耐ざる次第なるを以て今般更に天川村大字川合を起点とし宗桧村黒滝村秋野村を経て下市町に至る弐拾弐哩間に軌道を敷設し専ら一般貨物の運搬致し仍て別紙企業目論見書、工事方法書並工事費概算書、図面及事業上の収支予算書相添提出候間右敷設之儀御許可被成降度此段奉願候也
大正八年二月五日
奈良県吉野郡下市町下市千八百四拾番地
洞川電気索道株式会社
取締役社長 永田藤兵衛
内務大臣床次竹二郎殿

[独言] 大峯電気鉄道 ≠大峯登山電気鉄道

そっか。以前やった大峯電気鉄道と洞電買収しようとした大峯登山電気鉄道は別物なんだな。大峯電気鉄道、山上軽便鉄道、大峯登山電気鉄道、洞川電索軌道、高野大峰電気鉄道と5本も計画があったことになる。どれひとつモノになってないのが不憫。この中で免許を得たのは人馬車軌道の洞電軌道のみという。

あと、天川村史の「T10に一度免許失効」ってのは間違いのはず。T8出願、T10に得た免許を最後までホールドし続けていた。大峰登山電気鉄道が会社設立したら軌道敷設権とともに事業を譲渡する約束だったが、当の会社が設立されず、工事も一向に進まなかったため、業を煮やした洞電が自力開削しようとして工事許可申請延期を申請したのだ。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]
_ 渡辺 (2012-11-29 22:25)

日本の廃道シーンに望まれている事はそれですよ>自分の地域の道に興味を持って調べてくれる人が次々と輩出され

_ nagajis (2012-11-30 01:27)

御意。渡辺さんのような方がどんどん出てくれるといいなと思います!


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