nagajisの日不定記。
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稀代の珍橋である。まさかここで、大宮橋のピン間高さ計測のために考案した秘策を使うことになろうとは。というか大宮橋のことを書けと>nagajis(終わった後足を伸ばしたらあったんよ)
新調したライトの具合を確かめたくもあったので、日が落ちた孝子から国道を歩いてみさき公園駅まで行こうとした。その途中でエロ自販機コーナーに出会った。今や絶滅危惧種のような存在となった彼である。妙に惹かれるものがあり、立ち寄ってみた。
子供の頃にはその醸し出す不道徳感とエロスへの好奇心から遠巻きに眺めていた、ある意味「羨望の的」であった場所で、入る時も些かの背徳感を感じたりなどしたのだが、考えてみればもうすでに入るのを憚られるような年齢では無くなって久しい私だったのである。そういうわけで大手を振って入ってみたのだが、相変わらずの場末感というか、うらぶれ尽くしたというかな状況が何ともいえなかった。販売機械もおそらく子供の頃のから変わっていない。古いを通り越して機械遺産の範疇に片足を突っ込んだようなものばかりであった(千円札の投入口が「ほんとにそれお札取り込んでくれるん?」と思うようなただのスリットでしかなかったり。実際そんな札の入る隙間でしか無く商品を買えたりはしないのかも知れない。そうして硬貨投入口も返却レバーも使えなくなってガムテが貼られている)。
ディスプレイされている商品は一応更新されているようだったし、一つひとつに丁寧にポップがつけられていたりもしたが、要は紋切り型の売り文句?の羅列であって、どの商品に差し替えても通用するようなものであった(ま、そりゃそうか)。千円札しか使えないためか、どれも千円単位の値段設定なのがとても強気でありかえってエロ自販機の矜持の賜であるようにも思えたりする。いうまでもなく中身は微妙かそれ以下である。え、それが2,000円もするの?!とか思わずにいられなかったし最上段の玩具などは5000円もする。
さすがに買う気にはなれなくてすぐに出てきたが、店内?にはそんな自販機が5台も6台も並んでいて壮観だった。ていうか今はエロスよりコーヒーが飲みたい、孝子に自販機がなかったからこうして歩いてきたのである。そしてこの場で贖えるのは欲求の充足と失望だけであって、コーヒーは結局深日まで行って漸く手に入ったのだった。