nagajisの日不定記。
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https://en.wikipedia.org/wiki/Brick_tax
イギリスでは1784年に煉瓦税ちうのができた。アメリカ南北戦争独立戦争の資金にするためを償還?するため。1000個につき2シリング6ペニー。製造者は煉瓦サイズをでかくすることで課税額を抑えようとする。その結果9 1⁄4×4 1⁄4 × 4 1⁄4 in (230mm×110mm×110mm)なんていう煉瓦も登場した。
政府はもちろんそれに対抗。1801年に煉瓦サイズを 10 in × 5 in × 3 in (254 mm × 127 mm × 76 mm) に制限し(limiting the dimensions of a brick to なんでソレ以下ということやろ)、それを超えるものを二倍課税。課税額もだんだんあがって5シリング10ペニーになるin1805。
https://www.scottishbrickhistory.co.uk/brick-tax-1784-1850/
1839年には煉瓦の体積を150立方インチ以下とした。いろんな煉瓦形状を許すため。
この税は1850年に廃止されたそう。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/954785/118
野呂長四郎『近世建築用材料 上巻』には次のようにある。
英国に於ては一千八百三十九年頃煉瓦使用税を課したる時其の大さを一定せし以来今日に至るまで其大さとなれり、其の寸法は長八吋四分の三、幅四吋四分の一、厚二吋半にして其の重さ七封度なり
これをミリに直すと222.25mm×107.95mm×63.5mm。92.968 cu inch。
並形:224.2mm×106.1mm×53.0mm。目地4分。
東京形:227.3mm×109.1mm×60.6mm。目地9.1mm(3分)
8-3/4が9になったら228.6mm。8-1/2だったら215.9mm。8-5/8=219.075mm、8-7/8inch=225.425mm。1/8は約3mm。
3寸7分は112.121mm。7寸7分=233.333mm。7寸3分=221.212mm。じゃあ7寸3分で良かったんじゃね?と思ったら3寸5分で3分目地、3寸6分で1分目地か。じゃあますます7寸3分×3寸5分×厚でいいのではないか。
仮説:ヲートルスは8 3/4×4 1/4×2 1/2inchを基準にして厚さを変えた。目地1/4インチ(2分)。この寸法を寸に読みなおした時に三寸六分にするか三寸五分にするか。1/8インチはインチ→寸に近似した時いちばん近い値になるよう日本で見出されたもので、英国ではせいぜい1/4インチ刻み。
1/8インチと分の誤差を無視して考えれば8-3/4インチ=70/8インチになって7寸になってしまうな・・・。ああ、そこで1/8インチと分を相互変換しちゃいかんのな、呼び名が分ていうだけで。
大阪の土は高火力で強く焼けるので厚さは薄くてかまわない。東京の煉瓦は高温に焼くことができず(温度あげると溶ける)、また反りやすい特徴があったんで厚くする必要があった(←はT14JES制定時の大熊喜邦報文)。その土の差を吸収するために東京では厚い煉瓦を製造したと。2寸=2 3/8インチ。1.8寸=2 1/8インチ。
やっぱりめんどくせえなあ。8×4×2寸枠で1割縮んで7.2×3.6×1.8・・・だと目地が1分以下になるんかなあ。目地の分2分3分足したらええんちゃうん。
↑自分で書いといてさっぱりわけわかんねえな。8-3/4×4-1/4×2-1/2inchをそのまま尺寸に直そうとすると尺寸でキリのいい数字になりにくい。なので1/8インチ刻みで8-7/8inch=225.425mmというのを考える。この数字は7寸4分にも7寸5分にも近似できる。長手がそうと決まると幅はそこから目地厚を引いて1/2したものと自動的に決まる。その目地厚と幅も尺寸でキリの良い数字のほうがいい。7寸4分なら3寸5分×2+4分。3寸6分だと2分目地になって、まあ悪くはないのだけど、定常的に形の整った煉瓦を作る技術が期待できなかったので(誤差を目地厚で吸収する方向で考え)3寸5分にした、というのが並形。7寸5分と読んで小口幅3寸6分(目地3分)としたのが東京形。元の英国規格は目地1/4インチ=6.35mmを見込んでいる。といったことを想像したのだが、うん、全然説得力がねえな。だったらむしろ小口幅4-1/4インチが3寸5分にも3寸6分にも近似できたので、それを基準こ長手長を引っ張って7寸4分/7寸5分という流れでもよいわけで。英国規格に寄せて1/4インチ目地=2分目地としたら7寸2分or7寸4分になる。このサイズでも別に構わなかったんじゃないかとは思う。
そうしてこのサイズが8寸4寸2寸というキリのいい寸法の型枠で作れたとしたらベストなのだが、各辺約1割縮んだとすれば7.2×3.6×1.8寸となって実際に合わないし、だいいち目地厚が入らない。長手を少し長くする必要がある。あるいは詰める作業によって長手のみ非等方的に縮まなかったかも?というのは想像の階上屋である。