nagajisの日不定記。
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看板設置者の気持ちが痛いほどよく伝わってくる。憤怒ではなく気弱さが伝わってくる。最後に「ろ」をつけたくて仕方なかったことはそこに在る空白が如実に物語っている。しかし「め」まで書いたところで次の一字による効果を思い角が立ち過ぎることを慮って止したのに違いなく、書かれてはいない逃げ口上を読むかのような思いがする。「はいはい、止め止め、解散」みたいな。
あるいは「よう」と書きたかったのかも知れない。それも一字分の空白が不可能にしてしまい諦めざるを得なかっただろう。いずれにせよ警告者と被警告者の関係がかなり親しいことは推察されてよい。建てた本人は糞をさせている人物を見知っている(それくらいの小さなコミュニテイのなかにこの看板はある)故に強く出ることができなかったのだと思う。
一字一字をじっくり読み、かなを漢字に改めていると、だんだんと文章がゲシュタルト崩壊を起こし始める。文字がでなく文章が。「犬の糞」「ここで刺すの」「早め」。犬の糞を樹の枝でアタタタタタと突いている姿が思い浮かんでしまい居た堪れなくなってしまう。
本来なら「ここでさすのは」で改行したほうがよいように思われるのだが七文字は入らなかったらしい。わずかに大きな「や」が区切りの気分を帯びている。
赤文字が消えてたのかもしれませんね。