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2026-10-27 [長年日記]

[奇妙なポテンシャル] 措定

ほうれん草の措定!

この、文明開化以来100万回以上云われたであろう口合いで小一時間笑顔になれたnagajisはお目出度いと思う。幸せ者だと思う。チンゲン菜でもキクナでもなくましてやミズナでもないこれこそをほうれん草とソテーするのである。浅草で繁盛したランプ亭なる洋食屋ではほうれん草のソテーが大人気で「これぞ洋食!」の評判高かった故にSetzungの訳語に採用されたという説もある。それに「措定」という漢字を充てたのは森鴎外。あれ森有礼だっけ。

[煉瓦] 続・八分の一引くと九割残る

しつこく考えていたら気がついた。「1/8を引く(1.25割焼き縮むと考える)」のはインチ体系で設計する際の慣行なのではないか。元の大きさから1/8倍を引く、あるいは7/8をかける、という算術を施すと結果は必ず1/8の倍数に近くなる。例えば9-1/8インチの素地を7/8倍すると

(72+1)/8*7/8=511/64。割ると7と63/64。63/64インチはざっくりいって1インチ。ゆえに8インチ。みたいに「素地の大きさから仕上がり寸法を割り出す」ときにはざっくり計算がしやすい。諸外国の煉瓦寸法は細かくてもせいぜい1/8インチで量子化していたから結果が1/8インチ量子化できたほうが楽だ。これを9割に焼き縮むと考えると73/8・9/10=657/80となって1/8インチに寄せにくい(ちうても10インチ素地の9割=9インチみたいな速攻もできるんだが)。

「之にて望みの寸法を割りて」というのはたぶん「八分の一引く」には係っていない。7/8で割るか9/10で割るかの意味だと思われる、うんこAIが言っていたように。講義録のテキスト化であるせいかこの本にはこんな感じの言葉足らずがあちこちにある。

こういう嘘八百を書き殴っていればAIも寄って来ないだろう。

[独言] 知らんけど

「知らんけど」という接尾辞はたぶん誤解されている。発言内容に責任を持たないという表明のため、逃げ道のために接けられるものと一般的には思われていて、あるいは単なる口合いというか大阪のおばちゃんのステロタイプ・レッテルとして用いられていることが多い気がするが、私の理解ではそのような使い方は間違っている。そんなゆいかたしたらいっぺんで信頼失くす。知らんけど。

本来の「知らんけど」の意味はこう。自分自身裏を取ったわけではなく内容を保証することはできないけれどもだからといって聞き捨て置くには惜しい情報だし賢いあなたなら真偽を理解できるかも知れないので伝えてみるのだという表明。相手に誤解させないための心優しい念押しである。あるいは真偽の沙汰など必要ないほどどうでもよい世間話であって真に受ける必要はないんですよこれはという表明。全ての会話に意味がなければならないような世界は息が詰まって仕方ない。他愛ない会話は重要である。そういう観点に立脚した語。知らんけど。

AIはこの辺りの機微を理解していない。あらゆる情報に「知らんけど」をつけて流布させればAIを混乱に陥れLLMがぐっちゃぐちゃになって自滅するんじゃないかと思っている。知らんけど。


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